【上信越】苗場山、山頂に広がる黄金の大湿原を求めて、苗場山祓川コース日帰りの旅
2017年10月1日、上信越エリアは苗場山に行ってきました。
標高は2,145m、山腹にはスキー場があり冬の時期は多くのスキーヤー達で賑わうエリアです。
苗場山の特徴は山頂の広大な湿原、田代山を遥か巨大に変貌させたかのような湿原が広がります。
紅葉の9月、黄金色に染まっているであろう山頂の大草原と池塘は、
誰しもが満足できる開放的な景色であることは間違いありません。
祓川コースであれば初心者の方も安心して登ることができ、
手前の雄々しい苗場の崖と、山頂の大草原に感嘆の笑みを浮かべることができるでしょう。
二つの表情を持つ苗場山。
黄金の大地と染まりゆく木々の狂乱の宴広がる世界へ、苗場山紅葉日帰り登山の始まりです。
苗場山に関して
苗場山は多くの登山口がある百名山、新潟からは大赤沢新道、小赤沢、平太郎尾根
関東からのアクセスでは祓川コース、昌次新道とどこから登るか迷う山です。
苗場山はどこから登るかで印象が大きく変わる山と聞きます。
今回歩く祓川コースは山頂につくまでは湿原が広がっているなどとは思えないような光景が続き
「苗場山ってこんもりと立派! 皇海山みたいな見た目ね!」
という錯覚が発生するような見た目をしています。
しかし、山頂に上がった際のギャップが大きく
「その者蒼き衣を纏いて金色の野に降りたつべし。」
という金色の草紅葉で一粒で二度美味しい感動を味わえるコースとなっております。
山頂は別天地と言うに相応しい景色。
巨大な台地状の地形の上に湿原が広がり、見える限り何処までも続いていきます。
遠くには志賀高原の山々や浅間山、谷川主脈の山々を一望でき、
飽きることのない景色をどこまでも提供してくれるのです。
今回は山頂到着後、平太郎尾根コースへ向かってみたり、
苗場神社方面へ行ってみたりと山頂をウロウロしてみました。
黄金に染まる台地を極力練り歩きたいという思いから、時間の許す限り山を歩きます。
その者紅き衣を纏いて金色の木道に降り立つ登山の始まりです。
1.苗場山日帰り登山に関して
苗場山までのアクセス
祓川コースは登山口までタクシーが必要になります、
バスで行く場合は田代ロープウェイを利用した登山になります。
公共交通機関
【電車】大宮→高崎→越後湯沢 3,350円
【TAXI】越後湯沢→和田小屋 4,000円くらい
片道合計 7,350円
車
【高速】浦和南→湯沢 4,110円/6,770円(ETC/通常)
往復合計 8,220円/13,540円+ガソリン代3,000円くらい
祓川コースのコースタイム
駐車場5:45→和田小屋6:00→下ノ芝6:55→上ノ芝7:50→苗場山自然体験交流センター9:30-9:50→
平太郎尾根方面10:35→ 神社分岐10:50→山頂11:40→上ノ芝12:40→下ノ芝13:15→和田小屋13:45
合計登山時間 8時間00分(標準コースタイム8時間50分)
山頂はとても気持ちがいいので木道を気の向くままに歩くのがオススメです。
この登山で利用したお金
高速道路往路 2,880円(所沢まで下道を使った)
高速道路復路 2,880円(所沢で降りた)
ガソリン代 2,800円
水と行動食 1,800円
バッジ 600円
温泉 600円
ソフトクリーム 350円
合計金額 11,910円 関越道を深夜走るのであれば、国道17号線を走った方がいいです。
この登山で使用したカメラ
2.ご来光とともに始まる、苗場山紅葉登山の始まり
2017年10月1日3時10分、赤城高原SA。
今日は久々の複数名登山となりました、
一年ぶりとなる「今日という日を忘れずに」のみやっちさんと一緒に紅葉の苗場山へ向かいます。
いつも通りの夜間移動となったので赤城高原で食事を取りました。
関越方面へ向かう場合、赤城高原を越えた途端SAがなかなか現れなくなるので、
ここで補給するのがおすすめです。
午前4時40分、祓川コース登山口。
かぐらスキー場付近を走行中現れる登山者たちのSUV
グネグネの山道をとんでもない速度で走っていく方々にビクビクしながら登山口へと到着しました。
予想よりもだいぶ早く到着し仮眠を取れるくらいの余裕が……。
空を見上げるとまだまだ星がきらめいているようだったので星空撮影をすることにしました。
28mm f1.4で星空を撮影するのは初めてでしたが、
まぁ流石に夜明け寸前、あまり星は映ることなく終わりました……。
仮眠を取っていたら気がついたら夜が明けていました……、マジかよ。
登山者の方々がゴソゴソと準備を始めていたので僕も荷物をまとめて出発の準備をします。
外を見てみると駐車場はほぼ満車、紅葉シーズンはこの駐車場の外まで車が並ぶので
できれば駐車場到着時間は午前4時くらいを目指したい。
祓川コースの登山口にはトイレも完備されています、それなりにはきれい。
星一つかな……。
できることなら到着前に済ませておきたいところです。
地図を確認したら出発。
午前5時45分、苗場山登山開始。
まずはスキー場を登っていきます。
朝日が降り注ぐ苗場スキー場、秋の情景が辺りを彩ります。
太陽の光とともに力が漲ってくる、朝日には不思議な力があります。
黒い服でも着ていればより暖かいでしょうね。
一年が終わってゆくな、というのを感じる瞬間、今年も残すところあと数ヶ月。
午前6時5分、和田小屋前リフト到着。
登山口がある和田小屋手前に来ました、ここでようやく苗場山の登山スタート。
公共交通機関利用であれば駅からここまでタクシーで来ることになります。
午前6時10分、苗場山日帰り登山プレイボール。
苗場山祓川コース登山の始まりです、まずはスキー場を登る。
木道は最初に申し訳程度に置いてあるだけ、すぐに樹林帯に突入です。
徐々に日が昇り、木々の葉を照らしてゆく。
既に紅葉は下まで降りていたようです、赤と黄色に彩られた木々が行く先を照らしています。
午前6時55分、下ノ芝到着。
祓川コースは休憩地点が多いのが特徴的です、
こんな感じの小休止スポットがコース上に何箇所も設置されています。
山側を見てみるとご覧のような感じ、これは苗場山の手前の神楽ヶ峰です
立ち枯れした木々と笹が一面に広がります、巻機山に似た景色。
樹林を構成するの肌の白い木々、朝日に照らされて黄色く照らされています。
登山道は樹林の影の中を走っているため、地面は湿り石は濡れている。
つまりコンディションとしては滑りやすい傾向。
標高が上がると徐々に紅葉の色味が強くなります、
朝日に照らされて飴色に輝く紅葉が一番きれい。
3.紅葉に染まる登山道を神楽ヶ峰へ向かう
赤と黄色に彩られた木々がお出迎えです、
今日最初の青空と紅葉のハーモニーをゲットできました。
祓川コースから登る苗場山、紅葉する木々の背が低いことが特徴か。
目玉は山頂の草紅葉、それに向けての前哨戦と言った感じで楽しみましょう。
青と黄色のシンプルな対比が心地よい、写真を撮る度に心が幸せになっていきます。
木々もだいぶ背丈が低く、冬の間の雪の重みを感じさせます。
ここは今標高は2,000mもないわけで、これが南アルプスや奥秩父なら巨木の樹林の中。
やっぱり北って最高!!とニコニコしていました。
途中スキー場として切り開かれたスポットを越える、伐採もされてて展望がいい。
写真を撮るみやっちさん、健脚だなと思っていたのですが、
この日も僕では到底追いつけない健脚っぷりを発揮。
外側から見ると意外に紅葉していないように見える。
樹林の中にいると色々な色があるように見えるけど。
上にはスキー用のロープウェイの終点があるみたいです。
標高が上がると地面も乾燥して歩きやすくなる、笹の背丈もだいぶ低い。
この辺歩くのはとても楽しい、傾斜も緩やかで体力的に厳しいところもないので。
目の前に開けた草紅葉地帯が見えてきました、中ノ芝ですね。
周囲には真っ赤に紅葉した木々が踊っています。
祓川コース最初の見どころはこの「中ノ芝」にあります、草紅葉の斜面に木道が整備され
振り返れば谷川などの山々が見えて景色は抜群って感じです。
紅葉したばかりの鮮やかな木々の極彩が登山者を出迎える。
ナナカマドもしっかりと色付き、青空との美しいコントラストを奏でていました。
最初の大規模紅葉地点なのでシャッターが止まりません、
見てて楽しい撮ってて楽しい歩いて楽しい。
「ここは極楽浄土かよ〜最高だな苗場山」
ベンチに腰掛けて景色を楽しみながらコーヒーを一杯、お茶を一杯飲みたい。
枯れている要素が無い、色がついたばかりの紅葉ってレアだと思います。
タイミングが重要なのは新緑も夏山も紅葉も一緒。
紅葉時期といえば、青、黄色、赤、緑色の4色です。
苗場山の紅葉は十分、しかし帰りに同じ場所を通ると更に色が鮮やかになっていました。
中ノ芝と上ノ芝を越えると苗場山が見えるということで先に進みますが、
景色が良すぎてなかなか進みません。
満足するまでここで休憩するのもいいかもしれない。
既に湿原と紅葉の片鱗が垣間見える苗場山。
午前7時30分、中ノ芝到着。
ベンチがあり周りの景色を見ながら休めるので、ここでじっくり休憩するのは大いにありです。
ベンチ周辺の景色はこんな感じ、赤の強い紅葉が辺りを照らしてくれます。
木道と湿原と紅葉、苗場山の旬な時期です。
神楽ヶ峰につくまでは湿原間にある樹林を歩いて進みます、
神楽ヶ峰までは開けた景色はお預け。
樹林と木道が交互に現れる、湿原は草黄葉でどこもかしこも金色。
山頂が小麦畑みたいな金色の大地である事に期待が膨らみます、
感動のあまりナウシカのババ様になってしまうかもしれん。
午前7時55分、小松原分岐。
苗場山方面と小松原の湿原方面への分岐です、分岐の先には随分と広い草黄葉地帯が広がる。
新潟方面に向かって歩いていくコース、画面左の黄色い地帯、歩くのが随分と楽しそう。
もう少し近づいてみました、綺麗に草黄葉してますね、巻機山的な景色が広がっています。
この道の向こうには小松原湿原と呼ばれる湿原地帯があるようです
地図で見てみるとどこの登山口を使っても結構歩くみたいですね。
苗場山の祓川コースからは、振り返れば常にカッサ湖が見えます。
あちらも台地の上に湖がある感じ、リゾート地的な景観を醸し出していますが
カッサダムと呼ばれるダム湖であり一般人が立ち入る事は禁止されている場所です。
小松原分岐から先はこんな感じの稜線沿い道、景観はない。
非常に気持ちのいい高原風景。
みやっちさんいわく、もうすぐいいものが見れるということでテンションが上がる。
午前8時10分、神楽ヶ峰到着。
この直後に苗場山の素晴らしい景色を見ることができます。
4.神楽ヶ峰、雄々しい苗場を眺めて
一気に景色が開ける瞬間、ちょっとずつ見えるそれに興奮。
「楽しみたいのでちょっとずつ見たい!!」
ということでわざと少しづつ進みました。
ずーんとした山が目の前に現れました、なんて特徴的な……。
苗場山ってこんなにも雄々しい山だったのか。
と思ってしまう景色が目の前に鎮座している、とても山頂に湿原のある山には思えない。
苗場山の山頂まではこの景色を眺めながら歩く。
仙ノ倉山からみたあの台地状の山頂は近くで見るとこんな形だったのか。
仙ノ倉山から見えた苗場山はこちらの記事で。
切り立った斜面に太陽が降り注ぎ複雑な表情が明らかになる。
斜面のディテールがすごい。
さて、ルートは画面右下から山頂まで一直線に登ってゆく感じです、楽しそうでたまんない。
祓川コースはこの苗場山の見た目と登り返しが特徴的なコースです。
必死に撮影する僕の姿はしっかりとカメラに収められていました。
チルト液晶付きのD750は本当に便利。
遠くからでは紅葉がなかなか見えなかったのですが、歩いてみれば道中の色鮮やかなこと。
午前8時30分、雷清水。
山頂へ向かう手前の鞍部には水場があります、祓川コースでの水補給地点はここだけ。
カッコいい、穏やかな山とは微塵も思えない姿です、
標高は2,000m級ですが上越の山ということで森林限界の様相。
こういう山が青梅あたりにポンっとほしいものです。
一旦鞍部に降り、そこからの登り返しを経て山頂へ至ります。
鞍部からの景色はもう最the高です。
山頂到着前に今日のハイライトを迎えた苗場山。
目の前にそそり立つ男らしい山の姿と歩く自身の姿は是非とも収めておきたい。
写真で見ると山頂まで遠そうに見えますが、
歩いてみると遅くても1時間あればつくかなといった感じです。
日陰側の斜面のほうが紅葉してますね、赤が多そうで早く近くに行きたい。
北東側は小松原分岐から伸びる道が走っているであろう稜線が伸びています、
その先には新潟の街があって……むこうは日本海。
祓川コースで一番楽しい登りの時間が始まります、紅葉時期だとこの登りはかなりおすすめ。
後ろを振り返ると見えなかった斜面が結構紅葉していることがわかる。
こちらは南側、巨大な谷筋が伸びてゆく、谷筋はまだまだ緑色が濃い。
午前8時50分、苗場山祓川コース九合目到着。
九合目から先は本格的な登り斜面、しかし紅葉パラダイスが始まる。
九合目から先の登山道は赤、黄色い、茶色の紅葉が登山者を待ち構えています、
ベストな時期であれば色付く木々の宴を味わえる事でしょう。
黄色から赤へと移り変わるグラデーション、青空とのコントラストが眩しい。
登山道はこんな感じで、足元には笹が生い茂っていて滑りやすい状態。
標高を上げると赤く染まった斜面の様子がよく見える、結構紅葉している。
後ろを振り向けば先程まで歩いていた鞍部と、降下地点となった神楽ヶ峰がよく見える。
鞍部の紅葉ですけども、日陰の斜面になってます。
祓川コースからは崩落した斜面が雄々しく見えるが、新潟方面からは穏やかな丘のように見えるらしい苗場。
祓川コースは定番だけども、それだけの理由があったと思います。
午前9時00分、雲尾坂到着。
山頂まではあと20分ということなのでサラッと登らせていただきましょう。
上越といえば山全部が紅葉する全山紅葉のイメージがありました、
苗場志賀高原辺りは紅葉しない木々も多いので全山紅葉にはならないみたいですね。
カッサ湖も山頂直前になってもまだくっきりと目にすることができる。
奥に見える山々は赤城かな?
山頂手前は少し傾斜が急になっています。
崩落斜面の紅葉、赤成分が比較的多めですね
登りきるとついに山頂が姿を表します、笹原の先に広がる景色とは……。
5.山頂、絶景の草紅葉広がる湿原の地h2
午前9時15分、苗場山山頂エリア到着。
おーーぜーーー(尾瀬)と叫びたくなるような景色が広がる山頂。
木道が一直線に走り、広大な草紅葉が見渡す限りに広がります。
これまでの雄々しい山の景色は微塵もなく、目の前に広がるのは金色の大地。
遠くに見えるのは岩菅山とかの志賀高原の山々ですね。
山頂の開放感は素晴らしいものがあります、
面積としては4km四方の広さを持っているらしいです。
湿原の中にはポツポツと池塘が広がり、草紅葉をより盛り上げてくれる。
白砂山、岩菅山、佐武流山、鳥甲山と200名山の多い苗場周辺、山頂の気持ちよさは随一。
お隣の平票、仙ノ倉山といいこのエリアの稜線は気持ちのいい景色がゴロゴロしています。
ハロウィン池塘、コイツ巻機山にもいたな……。
苗場山はワタスゲか紅葉で楽しみたかったのでとてもうれしい。
苗場山の山頂の湿原地帯は天狗の庭と呼ばれており、中に入る事はできませんが
周辺を囲むように登山道が伸びているのが特徴です。
天気もよく池塘は空の青を映し込む鏡みたいになっている。
山頂の木道は快適、延々と歩いてられます。
ここまで広い高層湿原は早々ない、似たような景色を大雪山忠別岳付近で見たことはあるけども
僕の中で似たような景色と言えばそれくらいしかない景色。
山頂指導標手前には大きめの休憩スポットがあります、食事ならここか小屋前。
午前9時30分、苗場山山頂到着。
快晴の苗場山山頂です、天気の悪い日々が続いた2017年、
こうした晴れ間をゲットするのは本当に大変でした。
ダッフィーもご満悦です。
山頂直下に小屋があります、ここは自然体験館としても機能しています。
食料は一通り販売中、バッジは一種類のみの販売となっているのが嬉しい。
トイレを借りたので中をパシャッと。
流石、よく掃除が行き届いた素晴らしくきれいな小屋でした。
休憩スペースも日向ぼっこが捗りそうな雰囲気、
昼に到着して何日かダラダラと滞在していたい。
行動食を食べます、SAで購入していたパンとぶどう。
秋の味覚であるぶどう、今年も最高に美味しいです、
山梨産ではなく群馬県産の産直ブドウですが瑞々しくて
弾けるような食感と共に甘い蜜が口の中に広がります、非常に美味。
山で食べる果物は美味しさ3倍です。
冬は蜜柑、秋はぶどうと相場が決まっています。
秋の登山の際は是非ともぶどうをお供にしてみてください、幸せになれます。
さて、山頂で補給を済ませたら次の目的地へ向かうことにします。
山頂をしっかりと楽しみたいので新潟側の登山道まで行ってみることにします。
山荘の隣に立つレリーフ……、ん、何かいる……?
大仏様が見てる……。
9合目坪場への木道は最高の景色と言って差し支えない、本当に景色がいい。
この大自然が広がる湿原の中を突っ切りたい衝動に駆られるが木道がない。
苗場山の池塘は周辺の山に比べても数が多いのが特徴でしょうか、
田代山や会津駒ヶ岳では見れない景色です。
苗場山山頂台地の先には志賀高原の山々が広がるのですが、
山々がかなりわかりにくい形をしています、山座を見て楽しむ感じはないかな。
遠方に見える岩菅山、佐武流山と湿原を楽しみながら木道を歩く、
木道は基本的に一本しかないためすれ違いが困難です。
所々にある退避スポットで譲り合うような感じで歩きましょう。
傾斜はさほどなく緩やかなアップダウンを繰り返します、辛い部分は一切なし。
標高2,100mの湿原登山、気分は最高。
紅葉時期の苗場山は人気スポットなので多くの登山客が訪れます、
団体の方がたくさん歩いている事もあり、木道が混んでしまう前の到着と出発を心がけたい。
木道が広がるエリアなら笹もよし。
遠くに鳥甲山が見えてきました、鳥甲山の前情報がなかったので最初わからず。
やたら目立つかっこいい山があるという事で二人で地図を見て確認しました。
「 あれ人が登れんのか??」鳥甲山ですが見た感じ結構険しそう……。
午前10時15分、苗場神社方面分岐。
苗場神社方面の分岐点に来ました、まずは坪場方面にいきます。
取ってつけたような苗場神社の看板。
坪場方面に行くとまず樹林帯に入ります。
……え、うそ。私の木道ここで終わり?ここまで来て樹林帯に入る……だと??
完全に油断していました、木道が中心だと思っていた苗場山山頂でいきなり樹林帯、
しかも結構下ります。
岩菅山の向こうに見えるのは北信五岳?
飯綱山、戸隠などの山々でしょうか?あっちはまだ歩いた事がないのでようわからん……。
再び木道に復帰、鳥甲山が目の前に迫ってきました。
こちらもなかなかの景色です、苗場山に来るときは是非ともこっちまで来てみたいものです。
目の前のこんもりとした山ですが、こちらは登ることができません。
木道に沿って画面右に降りていく形になります。
反り立つ斜面と崩落の跡がよく見えるこの山が鳥甲山です、悪魔城みたいな形だな。
新潟の海側もよく見えます、日本海側の山のいいところはこうやって
日本海が見えたりする所、空に一直線の線が入っていて気持ちがいい。
降下点を確認したので山頂へ戻る事に、振り向くといい景色が。
登ってきた子供が大興奮ではしゃいでいるのが印象的でした。
この辺の標高は2,000m付近で山頂から地味に100mほど標高を下げているんですよね。
山頂に戻るには登り返しとなります。
湿原から再び樹林へ。
午前10時50分、苗場神社へ。
すごい速度で戻ってきてすごい速度で苗場神社へと向かいます。
こちらに向かうのは湿原のど真ん中を歩いてみたいから。
苗場山神社は道中にいきなり現れます、思ったよりも森の中にあった。
周辺は紅葉の色づきが良く、低木が綺麗な赤に色づいていました。
真っ赤に染まった紅葉、やはり黄色より赤が尊い。
しばらく紅葉を追いかけながら木道を歩き続け、湿原地帯を楽しみました。
湿原地帯ですが、所々ある樹林のおかげで見通しがそんなに良くない。
石がゴロゴロと転がった湿原地帯はなかなか楽しい景色。
高層湿原って感じの景色が続く。
苗場山神社の先には巨大な池塘があり、山頂方面まで見渡せる展望の良さがありました。
それ以外はあまり見るものがない、画面のような道が続いたので
ある程度歩いたら山頂に戻り下山する事にしました。
苗場山は山頂を走る木道のおかげで疲れる事なく歩き回れます。
午前11時20分、苗場神社分岐。
今日歩ける苗場山の見所はだいたい見た、という事で下山する事に。
神楽ヶ峰の紅葉がより綺麗になっている事を願って下山開始です。
山頂周辺の景色のいい苗場山、金色の草紅葉の中を歩いている時が一番楽しい。
雲上の湿原は唯一無二の景色です。
高層湿原でありつつ雪田草原という区分らしい苗場山、ラムサール条約に認定できるような
重要な湿地として環境省に選定されているとのこと。
山頂小屋手前まで戻ってきました、顕彰碑やケルン、昌次コースからの合流地点があります。
草黄葉の苗場山山頂、新緑とワタスゲ生い茂る時期はどんな景色なんでしょうね。
開放感たっぷりの苗場山ウォーク、金色の草黄葉を存分に楽しむには最高の場所。
名残惜しいが下山します。
秋になって正午を過ぎれば日の光が黄色がかり、西日が照らすようになります。
6.下山、色濃くなった紅葉を眺める帰り道
下山のタイミングでは太陽が南中高度に上がってきていたため、
朝の上りとはまた違った景色が見えていました、そしてカッサ湖が青い。
下山はそれはもう凄まじい速さでした……、ついていくのが精一杯です。
山頂直下の登りは急だったため、下りになると大変です。
手を使わないと降りるのが危ない場所もあります。
神楽ヶ峰側の開放感のある景色も午後になると良さが増しますね。
日陰になっていた部分がだいぶなくなって黄葉がよく見えるようになりました。
道中ちらほらと赤い紅葉が見えます、この時は気がつかなかったのですが。
行きよりも帰りの方が木々の色づきが良くなっていました。
朝は陰になっていた場所もこのようにバッチリ光が当たっています。
あの辺は紅葉が綺麗そうだ。
沢沿い方面は黄色が多いようです。
両方見てから思うのは、やはり苗場山は山頂草黄葉の山だなという事。
次回来るなら赤湯温泉山口館に宿泊してから登りたい……。
快晴の1日でしたが、午後に入って雲も出てきたのでちょうどいい下山タイミングでした。
下山時はこの神楽ヶ峰を眺めながらの景色が抜群に良いので、
所々ある撮影スポットで写真を撮りながら下山。
カバノキの白い幹、黄葉の木々が笹で緑色に染まった斜面を彩る。
日の傾きによりだいぶ雰囲気が変わった登山道、色が濃くなってる。
朝と昼では山の姿も変わる。
帰りはちょうど日当たりもよく、斜面の紅葉は色づきを増し見頃を迎えていました。
朝歩いていたときよりも紅葉の色付きが良くなっていたのは日光のおかげなんでしょうか。
2017年は紅葉の当たり年と言う事で非常に綺麗な紅葉を各所で見ることができました。
特に苗場の草紅葉は記憶に残っている、晴れてるし。
苗場山の樹木の紅葉は数こそは少ないものの、
色づきはしっかりとしており、最後まで目を楽しませてくれました。
午後12時30分、神楽ヶ峰到着。
苗場山の前衛である神楽ヶ峰到着、苗場山よさらば。
下山ですが、ピストンのコース故に二人共すごい勢いで下山を開始します。
歩きながら気がついたのは、このコース降りはかなり歩きにくいと言う事、
50センチくらいの石がゴロゴロしていてそれがグラグラと動きます。
石の上を歩くような場所も多いし、
苗場山の下山はなかなか手こずらせてくれるものがありました。
下れば下るほど地面のコンディションは悪くなる。
上ノ芝、中ノ芝辺りは木道が整備されているためそんなに歩くのには苦労せず。
午後になってもいい景色を確認、カッサ湖は相変わらず青い。
下山し切る前に紅葉を楽しもうということで、
しばらく赤く染まった木々を撮影することに精一杯でした。
紅葉は植物内のクロロフィルが分解し、
残っている黄色のカロチノイド色素が目立つために起こるんだっけか。
義務教育で習ったような習わなかったような。
上ノ芝、中ノ芝周辺の紅葉はとても調子がよく、最後にいいものを見ることができました。
中ノ芝を見たあとは下山を急ぐのみ、再び二人で進撃の下山を行います。
午後1時15分、下ノ芝。
流石に日も傾き始めた、黄葉が色味を増す時間帯です、西日は帰りのサイン。
下ノ芝からは樹林、地面も濡れているのでえらい歩きにくい樹林帯でした……。
無言で下山を続け、ようやく和田小屋に到着、帰りは一瞬のことでした。
帰り道で汗をかいたのはかなり久々です。
午後1時45分、和田小屋到着。
和田小屋周辺には登山者のものと思われる車とかが結構止まっていたけど……
駐めてよかったのか??
スキー場から歩道を歩き続け駐車場へ。
満車の駐車場からは車が溢れ、苗場山の人気がよくわかるものとなっていました。
下山後の温泉は街道の湯へ、仙ノ倉山でもお世話になった道の駅みつまたにある温泉です。
通り沿いにある温泉ですが露天風呂がある温泉というのが限られており、
この街道の湯は露天温泉もあるし道の駅も近いということでチョイス。
そんなに熱くはないけども程よい温度できれいさっぱり出来ます、洗い場も完備。
惜しむべきは牛乳が森永であること、この辺何か名産物的な牛乳はないんでしょうか?
風呂上がりの後は道の駅みつまたへ、
下山後の食事もできるしソフトクリームを買える良いお店があります。
前回の反省を兼ねてノーマルソフトクリームを購入、
はちみつソフトははちみつがぼたぼた落ちるのでおすすめできません。
ソフトクリームで甘味も補給した後、やる事を全てやったという事で
関東へ帰るのみとなった我々は関越道を走り東京へと帰るのでした。
苗場山、早朝から登っているからとはいえかなり早い帰りになったのはうれしい限りでした。
7.まとめ
苗場山、神楽ヶ峰。
山頂の湿原地帯は見事、天上に広がる大湿原は一見の価値がある景色です。
様々なコースのある苗場山ですが、祓川コースはコースタイムも程よく、
登山初心者のステップアップには程よい難易度の山だと思いました。
上信越の山々、特に新潟側の山は紅葉のイメージが強く、
苗場山も草黄葉に期待して歩いていましたが、期待通りの景色には興奮を覚えました。
ワタスゲの時期も幻想的な景色が広がると聞きますので、
次回があれば高山植物の季節に訪れてみたいものです。
紅葉の苗場山、最高の景色が味わえること間違いなしです。
人生最高の山は続く。
苗場山の地図はこちら
この登山で役に立ったアイテム
紅葉時期はPLがあると何かと便利です。
登山中に地図をよく確認するのでマップケースは是非とも携帯したい。
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