【北アルプス】唐松岳、冬の八方尾根を歩き後立山連峰の絶景を見る、唐松岳雪山登山の旅
2017年2月28日、北アルプス後立山連峰の一角、唐松岳へ行ってきました。
五竜岳、白馬岳という百名山屈指の名峰に挟まれた場所にあり標高は2,695mとなります。
厳冬期の北アルプスというとプロでなくては歩けないような厳しい世界。
しかし、唐松岳は厳冬期の北アルプスでも数少ない一般登山者も日帰りで登ることができる山です。
標高1,800m地点までゴンドラで移動することが可能で、
終点には冬でも営業している山荘があるため、夜に星空を撮影し、朝日と共に昇る人もいます。
山頂からは剱岳、立山、五竜岳、白馬岳、という百名山のスター選手を一望できます
日本屈指の山岳地帯北アルプスの厳冬期の姿を心ゆくまで味わうことができる眺望は超一級品。
雪山という非現実的な世界の美しさと、ナショナルジオグラフィックでしか
見れないような光景を目の当たりにできるのが唐松岳の人気の秘訣でしょう。
快晴の空に包まれた唐松岳、絶好の北アルプス日和を狙って訪れましたが、
そこで待っていたのは言葉を失う絶景でした。
今シーズンの雪山を締めくくる最高の景色を求めて、北アルプス唐松岳の旅の始まりです。
晴天の下に広がる雲海、
雲から顔を出した山々を眺め、それらは篩に掛けられた名峰たちであることを確認する。
氷点下の朝の空気を吸い込みその一粒一粒まで
カラカラに乾燥した雪の結晶が敷き詰められた八方尾根を歩く。
信州と越中を分断するような壁の向こうにある、天上の世界を望むだめだ。
唐松岳の山頂から見える世界は、どの雪山で見た景色よりも鮮烈だった。
自然雑誌や登山雑誌で見るような出来すぎた模型のような山々、
フィクションの向こう側だと思っていた景色が広がっている。
雪に包まれた岩の殿堂「剱岳」はさながら氷の城である。
子どもの頃に抱いた冒険心が燻り続けた胸の中に、
至高の満足感が広がっていくのを静かに感じながら、シャッターを切り続けるのであった。
はい、今回は2月最後!冬期北アルプス唐松岳です!
2016-2017シーズンの最後の雪山として絶景間違いなしの唐松岳を虎視眈々と狙っていました。
北アルプス後立山連峰を望む素晴らしい展望を持ちつつ、
冬の北アルプスでも数少ない日帰りが可能な雪山として多くの媒体で取り上げられる唐松岳。
三百名山に選定されており、左右を五竜岳と白馬岳という
百名山屈指の名峰に挟まれた好立地な場所に位置しています。
夏であれば五竜岳、白馬岳への縦走が可能です。
また、西にある餓鬼山を超え黒部峡谷欅平へ向かう長大な縦走路のスタート地点にもなっています。
夏冬どちらも八方尾根と呼ばれる登山道を利用して山頂まで歩くこととなりますが、
この登山道は途中までゴンドラで移動することが可能かつスタート地点から
樹林がなく展望の効く素晴らしい道となります。
いいことづくめに聞こえる唐松岳ですが、立地上非常に風が強くなりやすく
冬であれば冬型の気圧配置の影響を受け晴れることが非常に少ないという厳しい条件面があります。
なので登山の際は全国的に晴れるような好条件の時を狙って訪れる必要性がある場所でしょう。
曇っていたり風が強い場合はリスクが跳ね上がる場所なので、細心の注意を持って挑んでください。
それでは早速アクセスとコースタイム。
1.唐松岳冬季登山について
唐松岳へのアクセス
冬季で日帰りは基本的に車です、大町白馬スキー場の駐車場に車を止めましょう。
狭いので朝の7時くらいには到着していたいところです、駐車料金は600円。
【高速】所沢→長野 3,640円/4,830円(ETC料金/一般料金)
往復運賃合計 7,280円/9,660円(ETC料金/一般料金)+ガソリン代が4,000円くらい
一泊する場合は東京からのスキーバスを利用する方法。
北陸新幹線を利用して長野からバスを利用する方法。
特急あずさ→JR大糸線→路線バスを利用する方法があります。
ゴンドラリフト料金
ゴンドラリフト【アダム】 往復料金1,780円
アルペンクワッドリフト 往復料金540円
グラートクワッドリフト 往復料金560円
往復リフト代金合計 2,880円 約3,000円くらいです。
八方尾根コースタイム
ゴンドラ駅8:15→八方池山荘8:55→八方池9:35→唐松岳山頂小屋11:30→
山頂11:50-12:50→唐松岳山頂小屋13:00→丸山13:40→八方池小屋14:25→ゴンドラ駅15:00
合計登山時間5時間30分
思いの外良く歩くし結構きつい登山道です、新雪時のラッセルはかなりつらそう…。
今回撮影で使用しているカメラ
NIKON D750+AF-S NIKKOR 20mm f/1.8G ED
NIKON D810+AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G
広角と標準の単焦点のみで登ります。
flickr
写真をまとめてみたい方はflickrからどうぞ。
2.白馬スキー場から八方池山荘へ
2017年2月28日、長野運動公園総合運動場。
早朝の長野市、今日は唐松岳へ向かいます。
最近上信越道で長野に来ることが多くなりましたが、もう大分なれてきました。
朝日が輝く長野市にて登山百景ことしましま氏と合流、しましま氏の車で白馬方面へ向かいます。
神々しき朝日が降り注ぐ景色を眺めながら唐松岳へ。
うーん、この景色が見えるということは雲っている状態ですよね。
車内では晴れるのか心底不安な空気が流れていました。
午前8時00分、白馬スキー場駐車場。
駐車料金は600円、こちらはあまり広くない駐車場なので早朝に来ることをオススメします。
でないと満車になっちゃいますからね。
一泊する予定であれば高速バスを利用して直通で来るのもよいでしょう。
雲の上は晴れていることを確認、今上まで上がれば雲海が見えるはずです。
チケット売り場で登山届を記入してチケットを購入しましょう。
チケットは各リフト乗り場で購入となります。
最初は八方ゴンドラリフト「アダム」往復:1,780円です。
登山届はトイレに行く途中に置いてありました、こちらを書かないとチケットは購入できません。
それではゴンドラにのりましょう、わくわくが止まらない雰囲気になってきた。
ゴンドラの入口が狭くて危うく入れなくなる所でした、なんとか滑り込んでゴンドラに着座。
胸元にカメラをつけているとザックを下ろしにくくて困りますね。
午前8時15分、ゴンドラ出発。
ゴンドラを利用して一気に雲上の世界へ!
たまにゴンドラやリフトを使わないで足で上っている人がいますが、あまりおすすめできません。
ゴンドラでかなりの標高を上がるので、歩いて上ると本当に一日作業になるでしょう……。
雲の上へ抜けるゴンドラ、雲の上に頭を出した山々が目に飛び込んできます。
はじめての北アルプス北部、上越の山々が目の前に広がります。
正面の高妻山が非常にかっこいい、それ以外にも妙高火打が見えます。
ゴンドラで一通り興奮したら次はリフトです、この後リフトを2つ乗り継いで八方池山荘へ。
ゴンドラでたどり着いたそこは雲上の世界、広がるのは晴天の空のみ、今日も大快晴です。
後ろを振り替えれば雲海、長野の街覆い被さる雲の上に来ました。
唐松岳に来て早々神がかった景色、これが北アルプスか!
さて、次のリフトへ搭乗します、アルペンクワッドリフト往復料金:560円をはらいます。
リフトに乗るときに乗り場で料金を払うスタイルです。
財布をポケットにいれたままにするのがめんどくさいのですが、しょうがない。
リフト乗り場の地面が滑ります……、登山靴だと歩きにくい……。
リフトへのっても楽しい状態、晴れていると何をしても楽しいのです。
落下防止バーしかないので風が強い日はバラクラバ必須です。
徐々に高度も上がり、雲海がより雲海らしく見えてきました。
少し時間がたってしまったので、雲が薄くなり始めているのが残念です。
画面左の台形の山が高妻山らしいのですが、非常にかっこいいですね。
最後のリフトへ向かいます。
このスキー場、雪質がとても良いですね、整備も非常にしっかりとしていて滑る人には天国みたい。
八方尾根は真っ白な大地と真っ青な空が広がるのみ。
気持ちの良い雪山登山日和です、こういう日ばかり登れれば幸せなのですが。
最後のリフトに乗れば登山開始、これが最後の特急券です。
グラートクワッドリフト往復:560円
このリフトに乗れば八方池山荘へたどり着くことができます。
リフトの落下防止バーに頭をぶつけたりしましたけど、
無事リフトに乗りスタート地点へ向かいます、はやく登山開始したくて胸がざわざわしております。
左に目を移せばずっっとこの五竜岳と鹿島槍の姿が見えるのです。
冬の五竜岳、鹿島槍ってかっこよすぎだろ……。
後立山連峰の主峰であり日本三大キレットを挟む形で鎮座している二つの山、すさまじい迫力です。
3.八方池山荘から登山開始
午前8時55分、八方池山荘到着。
リフトを降りてたら目の前に八方池山荘です。
お手洗いをお借りして、アイゼンをはいて登山準備をしました。
僕の歩いたこの日降雪後でもないので、ワカン無しのアイゼンのみで登ることにしました。
一応訪れる時は、アイゼン、ワカン、ストック、ピッケルのフル装備で来ましょう。
どの装備が最適かは上につかないとわからないので。
午前9時00分、唐松岳登山開始。
快晴のプレイボールである、吸い込まれそうなくらい青い空の下、
風もない最高のコンディションで八方尾根を歩きます。
まずは最初の中継地点である八方池を目指しましょう。
振り替えれば雲海、頭だけ出した山々、スタートから本当に感動的な景色です。
最初にピッケルを持っていたのですが、直ぐに失敗だと気がつきストックへ持ち替えました。
ピッケルを利用するような傾斜が八方尾根にはありません、ストックで登っていくのが楽です。
少しずつ晴れていく雲、青さを増してゆく空、絶景である。
八方尾根は傾斜がそこまできついわけではありませんが、
白馬方面の斜面が切れ落ちていることがあるので注意して歩きましょう。
真っ白な雪に包まれた白銀の世界をひたすら歩く、新雪でなくても結構辛い登りであると実感。
後ろを向けば上越の山々が、画面中央の台形の山が高妻山、その左には妙高や火打が。
しましま氏曰く冬の高妻山は本当に晴れなくてレアなんだとか、
冬でも登れるので何時か登ってみたいとのこと。
僕はまず紅葉の時期にでも登りにいかないとな。
リフトを降りればずっと稜線、景色の変わらない世界をひたすら歩く、
途中樹林が申し訳程度に茂った場所がある、本当に展望がいい。
カメラで撮影していると撮るものが全然少ないんですけどね。
これは百名山だわ……。
北槍と南槍の両峰がキッとせり上がっていて、
その二つをつなぐ、やや傾いた吊尾根、その品のいい美しさは見倦きることがない。
と語ったのは深田久弥ですが、その意見には同意せざるを得ない。
五竜岳は男らしい、鋭峰に見えていたのだけれども実際は筋骨隆々のマッチョな山だった。
こちらは白馬岳方面不帰嶮、こっちはこっちで歩きにくそうな感じが凄い出ている。
斜面にせり出した岩と雪の不自然な突起が不気味な存在感を放っている。
遠くに見える八ヶ岳、天候的に冬季はよく晴れる山で今年の冬はとてもお世話になりました。
対して白馬方面は冬型の気圧配置の影響をもろに受けるので冬はなかなか晴れません。
空の色が綺麗なのは2月末までかなと思うので、唐松岳には出来れば2月か1月に訪れたいところ。
3月でも大丈夫ですけど霞で展望が悪いかもしれないという心配があります。
八方尾根は傾斜こそ緩やかなものの、男らしい直線的な登りが多く体力を削られる。
僕が歩いた時は雪の量が少し少ない感じでした、
なので雪庇の発達などは少なく全体的に歩きやすい状況でした。
土曜日にある程度トレースが付き、それを利用できるだろうと考え日曜にしたのですが
それも正解でしっかりとしたトレースがすでについていたのもよかったところです。
ラッセルやルートファインディングは危険なので、確実かつ安全な手法を常にとりたい。
ひたすら絶景が続く、特に左手に見える五竜が特徴的に写ります。
ひし形に見えるその雪渓から信州からは御菱と呼ばれていたとか。
男らしいどっしりとした姿は本当に見栄えがいい。
是非とも夏に登ってみたいですね、どのコースで登るのか想像するだけで楽しい。
所々地面も見えていました、今日は温かいからという理由と、
ここは風が強い山なので雪が飛ばされてしまうから、と言うことらしい。
足元には鉄みたいに硬く締まった氷が敷き詰められている。
一息ついてはまた登る、コースタイム的にあまり休憩し続ける余裕はありません。
心肺が早く唸り額に汗が滲んできます。
唐松岳頂上山荘まで行けば景色ががらっと変わり、北アルプス北部の東側の山々を見続ける状態から
立山など富山方面の山が見渡せる超展望の世界になります。
その景色だけを目標として歩き続けましょう。
直登に次ぐ直登である。
午前11時30分、唐松岳頂上山荘前到着。
目の前に精細なディテールを描き起こす北アルプスの山々が姿を表しました!
目に飛び込んできた日本最高峰の山々の姿、こんな間近で見られるとは感動的の一言。
唐松岳頂上山荘前までくれば山頂約20分、目の前の頂を目指して歩みを進めるのみとなります。
そして景色の主役は五竜岳から遠方に見える劔岳に移ったと言えるでしょう。
行くぞ劔岳と指差し指定、僕の場合このポーズを取ると大体一年後位に訪れるというジンクスが。
2,999mの標高を持つ劔岳、29歳の時期に登るというネタが一時期流行ったりしていたようです。
いつでもいいけど夏の最高の時期に登って最高の景色を撮影したいですね。
日本最高の山岳地帯と言って過言ではない北アルプス、その冬景色は日本最高の冬景色と言える。
視界に入る山々の細微なディテール、圧倒的な情報量に目を奪われるばかり。
青空とこの北アルプスの景色、一生に一度は見ておいて損はない景色だと感じます。
後ろを振り返り唐松岳頂上山荘、いいところに建てましたね。
ここに泊まってみたいと思わせてくれる立地です。
宿泊すれば星空撮影とか捗ってしょうがないんでしょう。
最後のきつい登りを歩ききれば山頂です、シャリシャリになった雪の上を必死に歩きます。
4.唐松岳山頂からの展望
午前11時55分、唐松岳山頂到着。
長かった唐松岳ですがようやく山頂に到着、雪山を登り続けたのでかなり体力を使いました…。
しかし、目の前に広がる最高の景色に思わず表情が緩みます。
あぁ、最高の景色だけども唐松岳山頂はいたるところから風が吹き付けるため非常に寒い…。
唐松岳山頂からは五竜岳、劔岳、立山、白馬岳の贅沢な展望。
遠くには槍ヶ岳もちゃんと見えています、贅沢すぎる冬の景色です。
登山を始める前は立山連峰の冬の姿をこうして見られるだなんて夢にも思わなかった。
山頂指導標にはエビの尻尾が、エビの尻尾と言うには豪華すぎる見た目になってしまっている。
風がいかに強い場所かと言うのがよく伝わって来ますねこれ。
さて、ここからは北アルプス北部大展望タイムです。
まずは手前の五竜岳からじっくりと見ていきます、本当に男らしい姿の山だ。
隣にある鹿島槍が気品溢れる女性的な山だとしたら、五竜岳は美男子の山だろう。
素晴らしい北アルプスの展望
五竜岳をよく見てみると左手側から道が、夏道が出ているんですね。
それも途中で切れてしまってはいますが、この時期でもあの山に登る人はいそうですね。
正面に鎮座する劔岳、その存在感はひときわ目立つものでした。
山脈中の一つの山としては明らかに雰囲気が異質な山がそこにはあるのです。
映画「剱岳-点の記-」でも測量が最後となった非常に厳しい山として登場します。
岩の殿堂と呼ばれる山は雪に閉ざされ、氷の剣のような鋭い姿を空に晒しています。
唐松岳の目の前にあるこの山は餓鬼山?
地図的にはあっていると思うけども、この山もまたすごい個性的な山でした。
目を降ろすといやでも目に入る、欅平へ向かうためにはここを通らなくてはならないらしい。
劔岳の北側に聳え立つ山、こちらは猫又山と毛勝山か。
向こう側は北陸エリア、長野県から見つめる北陸の山というわけです。
冬の間北陸が晴れることは少ないのでここまできれいに日本海側が見れるのは本当に運が良かった。
あまりの景色に何度も写真を撮る、飯を食べることすら忘れてひたすら写真を撮る。
この山に来るのであれば絶対に広角が必要です、
35mmよりも望遠側のレンズだと北アルプスの広大な世界を撮影することは叶いません。
よく見たら遠くにある槍ヶ岳には雲がかかり始めている。
もう一度劔岳、本当にかっこいいぜ。
おそらくこの山頂だけで300枚は撮影したことでしょう、
指先がキンキンに冷え切るまで撮影を続けました。
山頂に滞在していた1時間、見飽きることのない景色が広がっていました。
下から拭き上げてくる風をうけ、指先が感覚を失ってゆく。
それでもシャッターを押すことをやめない。
こんな景色今後見れるかなんてわからないのだ、今がチャンスです。
指導標から眺める北アルプスの山々、東京からははるばるやってきましたが大満足です……。
いくつかの雪山に登ってきましたが、山頂の景色が最も良い山だと思う。
今年の夏はアルプスにお世話になっていきたいものです、
剱岳や鹿島槍、白馬へ登る2017年としたいものですね。
後半劔岳という登山界のアイドルに視線を奪われたが、
五竜岳は下りまでしっかりと我々を見守ってくれた。
偉大なる冬の造形美と別れるのは心苦しいものだが、長居するわけにも行かない。
もしも天候が崩れたときのためも考え、素早い下山を目指します。
こんな天気のいい日に唐松岳に来ることができて本当に嬉しい限り、
天気の神様と早朝ちゃんと起きた自分に感謝です。
白馬方面、劔岳や五竜岳に気を取られて全く見てなかった、申し訳ない。
白馬岳は左右非対称な姿が特徴的で、信州側の切れ落ちた姿と富山側のなだらかな姿
この二つが続く長大な稜線を有する山です。
日本を代表する高山植物の群生地であり、百名山と花の百名山に名が上がる超名峰として有名。
そんな白馬岳ですが冬の姿はこんな感じで、白銀の世界がどこまでも続いていきます。
不帰嶮の入り口から滑り降りているバックカントリースキーヤーがいますが、
本当にすごい、命知らずとはまさにこのことかと思い知らされる。
午後12時50分、下山開始。
山頂を十分に堪能し400枚近い写真を撮影したので下山します。
帰ったあとこの日取った写真を確認したら1,300枚ありました、選定するのも一苦労…。
雪山の下山は早いです、唐松岳の下山は斜度がきついのであんまり早く歩けませんが、雪が膝にかかる衝撃を和らげてくれるので結構楽です。
唐松岳頂上山荘を越えるまで一瞬でした。
背後には上信越、朝もっと高妻山や妙高を眺めておくんでした。
目の前の五竜岳に気を取られすぎたと後悔。
唐松岳頂上山荘を過ぎればこの景色ともお別れです、
冬の北アルプスの絶景は僕の脳裏に鮮明に焼き付きました…、唐松岳はまた訪れたい山ですね。
劔岳とお別れです、名残惜しさを感じます。
剱岳という日本屈指の名峰を初めて見た時、その山は真っ白に染まっていた、
またメジャーじゃない時期に見ちゃったよ…。
不帰嶮と白馬岳
帰りは白馬岳を眺めながら帰ることにします。
午後に入り日も傾いてきたため白馬岳の表面の精細なディテールがわかるようになってきました。
不帰嶮の下部はすごい形をしてますね、荒々しい岩肌が雪をまとい殺人的なオーラを放っている。
夏場は稜線部分を歩くらしいのですが難所ということなので、僕が歩くことはないかな。
白馬岳から唐松岳への縦走を行いスキー場に降りるということですが、
まずは白馬岳は白馬岳単体で楽しみたいです。
地面の見える唐松岳の稜線を下り続ける、
地面が見える場所ではアイゼンで岩を蹴ったような歩きのショックが膝に直にかかる。
ある程度の雪の深さがなくては非常にあるきにくいばかり。
こういった広い斜面を下るのは楽しいです、でも斜度が足りないのでシリセード出来ません。
ヒップそりを持ってくるんだったなーと後悔した瞬間。
休憩中に雪山に跡を残す。
めっちゃ疲れた、これ意外と体力使います。
鹿島槍ヶ岳の感動的な姿
下山中に一番感動したのは鹿島槍ヶ岳です、午後に入り少し雲が出てきたのですが
鹿島槍ヶ岳にかかる雲と立派な峰に思わず目を奪われました。
五竜岳とセットのように目の前に現れる鹿島槍ヶ岳、
イケメン度で言うと間違いなく鹿島槍ヶ岳に軍配が上がる。
本当に気品のある佇まいで、北アルプスを代表する山を上げろと言われればまず名前を挙げる。
2つの頂の間を駆け抜ける雲。
NHKとかでよく見るような山の景色を僕も撮影できるのではと思い必死でシャッターを切る。
流れていく雲を眺めつつ、気を取り直して下山を再開します。
雲がはけた鹿島槍ヶ岳、本当に綺麗な見た目をしています。
下山中に何度振り向いてシャッターを切ったかわかりません、山の虜でした。
ケルンが林立するエリアまで戻れば、あとは緩やかな斜面を歩き続けるだけです。
山頂方面にあったような斜度のきつい部分は出てこなくなるので歩きやすくなりました。
ここまで来るとスキーヤーやBCの方々が見られるようになりました。
唐松岳自体が登山者がそこまで多い訳ではないので、人が多いと安心しますね。
午後2時45分、八方池山荘到着。
戻ってきました、あとはリフトを利用して下るだけです。
たまにネットではスキー場を歩いて帰る人がいますが、
このスキー場は本当に大きいスキー場なのでおすすめしません。
素直に往復切符を使って降りるのが一番です。
ここでアイゼンを外し、すぐに帰れるように支度をしました。
お手洗いも貸していただけるので、ありがたくお借りします。
午後2時40分、リフト乗車。
今日一日の登山が終わっていきます。
ガッツリとした雪山で非常に歩くのに体力を使ったんだなと言うことがわかるくらい
足には心地よい疲れと痺れが残っていました。
最高の景色をこの目とカメラに収めることができた唐松岳に感謝し、余韻に浸りながら下山。
下山後はしましまさんおすすめのそばを食べに行くことにしました、
ロープウェイから比較的近くにあるこちらのお店です。
長野県というそばに恵まれ、そば文化の発展した場所で食べるそばは格別の一言。
登山後の空腹もしっかり満たしてくれるボリューム、
そして満足ゆく味付けに「登山後の蕎麦」を再評価しました。
やはり蕎麦は情緒があっていいよね。
蕎麦を堪能したあと、しましまさんと別れ僕は一人上信越道で東京への帰路につくのでした。
今日一日のあまりの絶景、今シーズンの最後を締めくくる素晴らしい一日。
天気の神様に感謝の気持ちを覚えた一日となったのでした。
5.唐松岳登山を終えて
唐松岳、その頂は北アルプス北部を見渡す素晴らしい展望台。
五竜岳、白馬岳という文句なしの名峰をつなぐこの山もまた、文句なしの名山でした。
目の前に広がる立山連峰、剱岳という日本最高峰の山岳地帯が白く染まった姿
その姿をこの目で見たとき、言い知れぬ感動が心の底にこみ上げくること間違いなしです。
冬の北アルプスという、決して舐めてかかっては行けない場所です。
しかし、ちゃんとした装備を揃えたうえで、しっかりと天候が晴れている日に登れば
そこまで難しくはないかなと思います。
非常に風が強くなりやすく、尾根道の細い場所がある山なので、登る際は細心の注意が必要です。
登山道も結構長く、登りっぱなしが続くので思いの外体力を消費するのも注意。
景色だけは抜群に良い山なので、カメラを持って歩くなら最高に楽しい時間を過ごせることでしょう。
唐松岳、今シーズンの雪山を締めくくる最高の登山となりました、
晴れた空と登山百景しましまさんに感謝感激です。
人生最高の山だこれ。
唐松岳の地図はこちら
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