【北海道】雌阿寒岳、阿寒湖畔に立つ夫婦山、阿寒富士とオンネトーを歩く火山と温泉の旅
2017年5月29日、日本百名山「雌阿寒岳」
北海道阿寒湖湖畔に立つ日本百名山の一角「雌阿寒岳」に行ってきました、標高は1,499m。
雌阿寒岳はその隣の阿寒富士と合わせて楽しむことができる活火山で、
麓にはオンネトーと呼ばれるエメラルドグリーンの美しい湖が広がります。
西側のオンネトーコースと、東の阿寒湖コースの二本が主な登山道として整備されており、
登山道中は火山らしい素晴らしい眺めを楽しむことができます。
規模こそ安達太良に及びませんが、火口の近さや阿寒湖方面へ広がる火山エリアの景色
それらは百名山に相応しい光景を作り上げています。
僕にとっては地元北海道にいた頃によく旅行で訪れたエリアでもあり、
非常に親近感が湧くのですが、僕自身は雌阿寒岳本体に登った経験がありませんでした。
今回はトムラシウに続く実家から近い百名山と言うことで、ウキウキ気分で登ります。
初っ端から感想を言うと「最高の山です、ありがとうございますッ!」という山でした。
雌阿寒岳は北海道では初心者向けとして進められる山。
そんな雌阿寒岳で僕を待っていたのは、圧巻の火山風景と気持ちよすぎる温泉の一幕でした。
雌阿寒岳について
雌阿寒岳登山を目指す場合にまず行わなくてはならないこと、それは規制レベルのチェックです。
規制レベル2の場合は雌阿寒岳本体には登ることはできません。
(その隣の阿寒富士には登ることができたりします)
今回はオンネトー温泉から入山し、キャンプ場へと下山する西側の周回コースで登山を行います。
逆側の阿寒湖コースはフレベツボッケと呼ばれる観光地も近い上に
雌阿寒岳の火山地帯を駆け抜ける素晴らしいコースなので、
次回は是非そちらから歩いてみたいものですね。
雌阿寒岳は樹齢200年程の赤松が生茂る樹林帯。
その上にハイマツ帯が広がり、最後はご覧のような荒々しい火山の景色が現れます。
標高がそんなに高くないこともあり、コースタイムも比較的短い山なので、
セットとなる阿寒富士にもぜひ登ってみてほしいです。
因みに雌阿寒岳と対になる雄阿寒岳は阿寒湖を挟んだ場所に鎮座しています、
阿寒周辺は雌阿寒岳、雄阿寒岳、摩周湖、屈斜路湖と観光地が多いので
泊りがけで楽しむのはとてもお勧めです。
- 1.雌阿寒岳日帰り登山に関して
- 2.オンネトー温泉登山口へ
- 3.赤松が広がる美しい樹林帯
- 4.北海道の大自然を一望する山頂へ
- 5.阿寒富士は絶対に登るべき山
- 6.オンネトー湖畔からオンネトー温泉へ
- 7.まとめ
1.雌阿寒岳日帰り登山に関して
雌阿寒岳へのアクセス
雌阿寒岳はオンネトー、阿寒湖畔どちらのコースもタクシーを利用する必要性があります。
関東から訪れる場合は釧路空港から阿寒バスを利用し阿寒湖へ向かい
そこからタクシーに乗るのが良いでしょう。
基本的にはレンタカー、マイカー推奨の山です。
雌阿寒岳のコースタイム
オンネトー温泉登山口6:25→四合目7:25→八合目8:05→雌阿寒岳山頂8:30-9:00→
阿寒富士分岐9:25→阿寒富士9:55-10:55→オンネトーキャンプ場登山口12:40→
雌阿寒温泉分岐13:05→オンネトー温泉登山口13:35
合計登山時間7時間10分 歩いている時間だけだとそんなに長くないです。
この登山で利用したカメラとレンズ
NIKON D750+AF-S NIKKOR 20mm f/1.8G ED
NIKON D810+AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G
Flickr https://flic.kr/s/aHsm3wHCHh
2.オンネトー温泉登山口へ
2017年5月29日、北海道河東郡音更町。
早朝実家を出発し、隣町足寄を抜けて百名山雌阿寒岳を目指します。
途中高校時代の通学路を車で走り抜けるのですが、
朝焼けが空を染めるこの時間帯の景色は非常に美しいものでした。
美瑛に負けず劣らずいい景色が広がる十勝。
日本一直線が続く道路などがあり、このような景色が見渡す限り何処までも広がります。
西の日高山脈と東大雪以外はすべて地平線が広がる、
最も北海道らしい景色が広がる場所だと思っています。
札幌は東京と変わらない都会なので北海道らしい景色が見たければ道東に行きましょう。
明け方の農道はダンプカーがびゅんびゅん走るためスリリングです。
十勝型事故という言葉があるくらい道が直線でスピードが出る、
路側帯に車を止めて写真を撮影するのも一苦労でした。
しかし、こっちに住んでいれば毎日こんな景色が……確かに見れていた
日によっては畑から湯気が上がっていたり。
午前6時10分、オンネトー温泉駐車場。
本日の登山口となるオンネトー温泉に到着しました。
月曜日の早朝から登るやつなんているの?
と思っていたのですが、テレビ東京の撮影隊が居ました。
翌月放送の番組の撮影で、カメラに向かって喋っていたのはアンジャッシュだったらしい。
撮影隊が前座のトークなどを収録している中、僕はトイレで用を足す。
結構いいトイレでした、全然使えます!ウォシュレットはついてないけど。
オンネトー温泉からバスクリンみたいな水が流れています、
もくもくと煙が上がっている温泉水、どこに流れてくんだこれ。
少しばかり雲の多い雌阿寒岳、ヤマテンがカバーしていないエリアなので
外界の天気予報とGPVを頼りに雌阿寒岳にしましたが、天気はなんとかなりそう。
3.赤松が広がる美しい樹林帯
午前6時25分、雌阿寒岳登山口。
撮影隊に追いつきつつ登山開始です、入山届を記入していざ突撃。
因みに完全ソロ(エリア内に一人)を想定していたので鈴は二個付けていました。
スタート地点は美しい樹林帯が広がります、東北以北の樹林ってやっぱり美しい。
雌阿寒岳周辺は樹齢の長い赤松で構成されており、森の美しさは一級品です。
撮影隊の迷惑にならないよう鈴を抑えて抜かさせていただきました。
距離を開けるために結構頑張って登ります。
足元の落葉がウッドチップの役割をしてなんとも歩きやすい地面を作り上げている。
樹林帯をひたすら登るうちに日が指してきました、木漏れ日が入るようになり温度も上がります。
昨晩まで降っていた雨のせいで山の植物はしっとりと濡れていました、艶があって何を見ても綺麗。
6月前の雌阿寒岳は新緑が広がり瑞々しい植物が視界を覆う。
苔、葉、何を見ても楽しい。
雨上がりというのは偶然でしたが、雨上がりの早朝の森は文句なしで雰囲気がいいですね。
しばらく薄暗い森の中を歩き続けます。
雌阿寒岳は北海道の山としては初心者向けの山、
特にオンネトー側は百名山ハンターがたくさん訪れることもありよく整備されています。
ピンクテープこんなにいる?って言うくらいピンクテープが貼られている。
松の根が張り巡らされた地面を踏みしめ松の回廊を進みます、松の匂いが心地良い。
森の美しい山は文句無しで楽しい、雌阿寒岳は樹林帯も楽しめる貴重な山です。
根の階段はラピュタとかその辺に出てきそうな幻想的な風景を作り出していました。
苔が美しい、人の手が入っていないから?
雌阿寒岳の登山道は綺麗な苔に覆われています。
苔のきれいな登山道は自然が豊かな場所だという印象を抱かせてくれる。
樹林帯を抜けハイマツ帯へ、空が広がり青空が目の前に広がる。
雌阿寒岳はハイマツの山と聞いていましたが、
僕の想像よりもハイマツが大きく育っているような気がする。
ハイマツのトンネルを屈みながら進み、標高を上げていきます。
トトロのトンネルみたいなのを何度も潜る。
空は気持ちいいくらいに晴れました、やっぱり地元は裏切らない。
午前7時25分、四合目到着。
気がつけば四合目でした、既に景色が開けていい気分です。
ここから二時間掛からないで山頂と考えるとかなり楽な山だ。
ハイマツ帯はご覧のような景色が広がります。
北海道の山らしい「何処までも街が映らない景色」を堪能します。
本当に大自然の中にあるんだなこの山……と感じれる山って意外とないんですよね。
オンネトーです、バスクリンぶちまけたような色をしているこの湖は
道東民にとっては観光地としておなじみの場所。
湖畔のキャンプ場などは居心地良さそうで一度泊まってみたいものである。
奥に見えるこの山はフップシ岳ですね、標高1,225m。
登山道はないようです。
五合目までくれば大分景色が開けていい感じ、
ハイマツがまだ多いのでトンネルを潜りつつ歩くことにはなります。
獣臭はしなかったので、近くにヒグマはいないんだろう。
4.北海道の大自然を一望する山頂へ
六合目あたりまでくれば大分ハイマツの背丈も縮んできます。
ハイマツ帯が終わるとザレ場が始まります。
ここまでくれば後は展望の良い道のみ、気持ちよく歩くことができます。
この辺に来るといろいろな所に石が積まれていますね。
午前8時5分、八合目到着。山頂はもうすぐです。
後ろを振り向けば北海道の大自然が広がる、気分は最高です。
ペンキの跡を追いかけて山頂へ向かいます、ここから一気に風が強くなる……。
そしてどこからともなくゴオオオオッという轟音が聞こえてきます。
登りきった僕の目の前に飛び込んでくるのは火口の景色、
巨大な爆裂火口の横穴から轟音を立ててガスが噴出しています。
そんなに規模は大きくない。
こちらは地図上では新噴気口と書かれているスポットらしい。
火口に溜まった水は普通に泥水みたい、下は硫化水素などが溜まっているんだろうか?
というかこれはもしかして赤沼?
阿寒富士方面、雌阿寒岳の噴火によって吹き飛んだ火口の崖がよく見えます。
山頂まではあと僅かです、この先は火口の縁を歩いていきます。
ふと顔を上げると飛び込んできた雄阿寒岳と阿寒湖、
その先の斜里岳もうっすらと見える。
写真を原寸で見てみたら羅臼方面まで見えていました、すげえ。
オンネトーコースとは逆に位置する阿寒湖コースは目の前の火山の中を突き進むようです。
オンネトー側とは随分違う景色が広がるコースらしく、
次回は絶対に阿寒湖側から登りたいと強く思わせてくれる景色でした。
上の写真はD810+58mmで撮影しましたが、雄阿寒岳の左側にうっすらと見えているのが斜里岳。
雄阿寒岳の右側にいるのは標津岳でその奥が羅臼方面か。
午前8時30分、雌阿寒岳山頂。
雌阿寒岳山頂は火口の縁に突如として現れます、
崖が近く足を踏み外せば火口へ落ちていってしまうので注意です。
斜面を駆け上がってくる冷たい風が心地良い、汗が急速に引いていきます。
阿寒湖側の火山地帯はご覧のような景色。
爆裂火口が火星のような景色を作り出しています。
雌阿寒岳山頂からの景色といえばオンネトー側ではなく、阿寒湖方面を望むこの景色でしょう。
この景色があまりに素晴らしすぎて暫くカメラを構え続けました。
景色もいいし、登りやすいし、自然がたくさんで、やはり北海道は最高です。
いつから引っかかっているんだろう?
山頂から見た火口はこんな感じです、
地面がゆるいのでいつか崩れてしまうんじゃないかととても心配でした。
次の目的地阿寒富士は噴気の向こう側に、異様な存在感を放っている。
小さな富士山のような真っ黒な山が常に煙の向こうに突っ立っています。
あまりにいい景色なので、暫く山頂で休憩することにしました。
景色をおかずにお菓子でも食べよう。
テレビ東京の撮影隊はゆっくり登ってきているらしく、結局山頂で出会うことはありませんでした。
ダッフィーは久々の北海道です、トムラウシ以来かな?
阿寒の大地に羽ばたくッ!
ちょうど山頂に人がいるタイミングだったので撮影をお願いしました
ソロだとジャンプ写真がなかなか撮れなくて困る。
この先にある斜里岳、羅臼岳はいつか必ず登ろう。
さて、この日の行動食はドライパインでした。
ドライパインは本当に美味しいし飽きません、
行動中何も食べたくないときでもこのドライパインは美味しくいただけます。
これからの季節、休憩のたびにドライパインなどドライフルーツはとてもおすすめです。
雄阿寒岳、両親からは雄阿寒岳方面は熊が出やすいから行くなと言われたが……。
あちらも山頂付近はきれいに禿げているようで、展望は良さげだ。
この景色が名残惜しいが、阿寒富士に移動することにします。
少しだけ下ると火口湖と巨大な噴気が、
どうやらこちらの噴気孔の方がメインのものだったようですね。
青池は名前の通りかなり青い。
活火山らしい姿を天の下に晒す阿寒富士。
さながらミニチュアサイズの富士山といったところか。
本当に登れるのか不安になる見た目の山です。
こっちの噴気はでかい…。
メインの噴火口はこちらということですね、轟音を響かせながら水蒸気を吹き上げています。
阿寒富士と火口湖を同時に収めるとこんな感じ、左側の縁を歩いて阿寒富士へ向かいます。
こんな火口の近くを歩くような山は初めてです、
大迫力の雌阿寒岳に感動し何度もシャッターを押します。
雄阿寒岳方面にもお礼を告げる、いつかまた来る日まで。
5.阿寒富士は絶対に登るべき山
午前9時10分、雌阿寒岳山頂付近出発。
阿寒富士へ向かうためには一度しっかりと降らないといけません。
そんな急でもないのですが、地面がザレ場なので足を滑らせないように注意したいところです。
登れるのか不安になる斜面に刻まれたつづら折りの登山道を歩き、この頂に向かいます
雌阿寒岳と阿寒富士の間の鞍部は居心地がいい、花は咲いていませんがコマクサが幾つかありました。
因みに高山植物の女王と名高いコマクサですが、北海道ではお庭でコマクサが咲いたりします。
登る前日に撮影したのですが、実家の近所の庭に咲いていました。
ホームセンターで売っているのを買ってきたんだろうか??
ミネズオウの花が咲いていました、小さな芝桜のようで、
苔の上にピンク色のきれいな花を咲かせています。
5月はミネズオウですが、6月7月と時期が降ればメアカンキンバイやメアカンフスマといった
花々を見ることができる花の名山となるようです。
阿寒富士、雌阿寒岳、オンネトー分岐。
この分岐を阿寒富士へ向かいます、オンネトー方面へ向かうと下山です。
下から見上げる阿寒富士、意外と斜度はゆるい。
雨が降ったら消えるでしょ、と言うくらい薄く細いトレースがついています。
火山性の小石で斜面は構成されており、場所によっては足が沈み込む。
こんな感じの景色の中を歩きます、山頂までは30分ほど。
小石が流れてしまうため気をつけなければすぐに足を滑らせて転んでしまいそうだ。
急な斜面を登りきると、山頂周辺の広場に出ます。
この辺は比較的緩やかな傾斜でのびのびとした景色が広がる。
阿寒富士から雄阿寒岳、雌阿寒岳方面を振り返る、
雌阿寒岳の東側の斜面には結構雪が残っているんだな、ということがわかりますね。
午前9時55分、阿寒富士山頂到着。
阿寒富士の山頂は、赤茶けた地面が広がっていました、予想よりもだいぶ山頂が広い。
阿寒富士から雌阿寒岳、雄阿寒岳の眺め。
目の前ではクレーターのように抉れた雌阿寒岳が煙を吹き出し続けています。
雌阿寒岳は阿寒富士とセットの山、互いの眺望を合わせて百名山雌阿寒岳という評価なんだろう。
阿寒富士は東から南に掛けての斜面が酷く削られている、おそらく火口側なんだろう。
雌阿寒岳から見える綺麗な阿寒富士はほんの一面に過ぎないということらしい。
阿寒湖コース方面、火山っぽいなだらかな山はフレベツ岳です。
空気がキレイなのか雄阿寒岳がよく見えます。
阿寒湖コースも素晴らしいということなので、ぜひとも歩きたいですね。
阿寒富士の山頂は非常に気持ちがよく、暫く山頂で遊んだり寝たりしていました。
阿寒より東は山のない印象だったが、本当に何もない、原野が広がっている
人よりも動物が、間違いなく多いエリアだと思う。
あまりのテンションに走り出すRS氏。
登山をしていて一番好きな時間、山頂から遠くを眺め一人ボーッとする。
山が好きでもある、一人になりたい時間でもある、悩みを心の中で反芻する時間でもある。
下界での嫌なことを一瞬でも忘れられる素敵な時間があるから山が好きです。
さて、山頂で随分と道草をくったので下山することにします。
山頂を歩いたいたら発見したV字岩、ひときわ目立っていた。
阿寒富士から眺めるオンネトー、今からここに下山します。
山頂から眺める雌阿山頂、きれいに抉れた火口はあっぱれ。
とても楽しい登山を提供してくれて本当にありがとう。
午前10時55分、阿寒富士下山開始。
阿寒富士のきつい傾斜を降る、登りよりも危ないので気をつけて降りましょう。
ザレてる下り道は小石がスリップの原因になります、ゆっくりと慎重に下山したい。
登りと違って足が少し沈み込む、地面が柔らかい……
午前11時00分、オンネトー分岐。
分岐まで戻ってきたらオンネトー側を目指して歩くことにしましょう。
6.オンネトー湖畔からオンネトー温泉へ
こちらは雪渓などがまだ残っており、所々雪の上を歩いて下山します。
こちら側の方がハイマツ帯が緩い、
背の高いハイマツがそんなに多くないので歩くのが圧倒的に楽でした。
7合目を降るとすぐに樹林へ突入します、再びピンクテープが目印の世界へ。
こちら側の樹林も美しい、苔がびっしりと地面を覆い、
赤松が空に被さり木漏れ日を大地に浴びせてくれる。
朝のような艶はなくなったけれど、癒される森の景色が広がっています。
木漏れ日の気持ちよいエリア、山頂とはかなり落差があますが、それが良いところでしょう。
こちらのコースは道がわかにくい場所が幾つかあり、写真のようにテープで道が作られている場所もありました。
ひたすら下る。
まだまだ下る。
原生林らしい倒木が数多く点在する雌阿寒岳、コースも非常にアスレチックです。
標高を下げたからか樹林帯の中にちらほら花が見受けられるようになりました。
白い花は小さくても形がよく、樹林のな中でよく目立っていました。
近くで見るときれいな花です……ですが調べても名前がわかんないぞこいつ……。
ちなみにこの写真はD750+20mmf1.8側で撮影、最短焦点距離が短いので助かります。
コミヤカタバミ、三つ葉のクローバーのような葉が特徴的。
エゾオオサクラソウ、咲いていると思わなくてびっくりしました。
紫色のきれいな花がビッシリと花をつけています。
雌阿寒岳オンネトー側のコースはエゾオオサクラソウが沢山、
最初は珍しかったが、歩いていると何処までも広がるその群生にやがて興味を失うことに……。
本当に、そんじょそこらに咲いている。
5月の雌阿寒岳は何が見頃と聞かれたらエゾオオサクラソウと答えるでしょう。
水場まで戻ってくればフキノトウが綿毛を散らせていました。
オンネトー側は花の育成がよく、あたり一面を覆うエゾオオサクラソウの群生が見ものです。
やはり倒木が覆い登山道。
あたりを見回すと、紫色のきれいな花がたくさん咲いているのが目につく。
よく整備されたオンネトー側のコース、車が走れそうな道を歩いて下山してゆく。
午後12時40分、オンネトーキャンプ場駐車場到着。
雌阿寒岳下山完了です。
しかし車を止めたオンネトー温泉駐車場から少し離れたところに下山してしまいました。
今から駐車場まで戻らなくてはなりません。
オンネトーキャンプ場の管理棟、立派だな…。
キャンプ場の中を歩き、オンネトー湖畔を通過して温泉側へ抜ける遊歩道を歩きます。
オンネトー湖畔、オンネトーの緑色の水面は水深が深い場所からのようです。
青空の元オンネトーを見られたのは久しぶりで少し感動しました。
キャンプ場奥にあるこの橋を渡ると遊歩道に入ります。
湖畔に作られた細い道を歩いて駐車場へ、
この遊歩道はオンネトーを最も間近で見ることができる道なのでぜひ歩いてみてほしいです。
遊歩道と言いつつも完全な登山道、それなりのアップダウンがあるので心して挑みましょう。
道中は苔むした倒木などが無数にあり森林浴にはうってつけです。
一部木道なども整備されています。
オンネトー本当に変わった色をしています、草津白根山の湯釜が写真で見ると同じ色ですね。
阿寒岳の影響で水は酸性、魚は住めない環境です。
一応サンショウウオとザリガニが生息しているということです。
湖畔だけ切り取れば南国の海みたいになります、湖面が本当に青い。
晴れている空の色の影響もあるんでしょうか。
キャンプ場から温泉へ抜ける道は倒木が多い、雷でも当たったんだろうか?
赤松樹林帯を歩きます、キャンプ場から行くと若干の登り状態。
立派な倒木が何箇所も現れます。
いい目印になってくれていると考えましょう。
鬱蒼とした森の中を歩く、山よりもこういった森の中を歩くほうが怖い、クマが出てきそうで。
苔のモンスターがそこら中に、ラピュタの世界みたいな深緑の森がどこまでも広がる。
後半はこんな感じの景色が広がります。
中々怖かったのですが、山頂ですれ違った外国人ハイカーの方とすれ違うタイミングが重なり
彼らと話すことにより大分勇気づけられました。
谷筋を10分程歩けば駐車場へ戻ってきます、
お化けみたいに大きくなった水芭蕉畑が目の前に広がる。
巨大化した水芭蕉は結構気持ちが悪い、北海道だといたるところでオバケ水芭蕉を見れます。
午後1時35分、オンネトー温泉駐車場到着。
雌阿寒岳周回が今終わりました……、文句なしにいい山だったと思います。
自然豊かな樹林帯、荒々しい火口の姿、阿寒富士の圧倒的な景色、
オンネトー湖畔で水辺の景色を堪能する。
一つの山でこれだけいろいろな景色を堪能できる場所は本当にいいですね。
下山後は駐車場の隣にある野中温泉へ、
雌阿寒岳オンネトーコースの最高なところはこの野中温泉にあると言っていい。
温泉は2つありますが、露天風呂に入りたい場合はこちらの写真の建物へ。
入浴料金は300円となります、安い!!!
温泉の写真はありませんが、僕が入ったことのある「下山後の温泉」では
文句無しで5本の指に入る最高の温泉でした。
雌阿寒岳から湧き出す豊富な温泉を心ゆくまで楽しみましょう。
洗い場のないタイプの温泉ですが、絶対に入っておいて損はないです。
7.まとめ
日本百名山「雌阿寒岳」
久々の百名山登山でした、雌阿寒岳は標高こそ低いものの内容はかなりの濃さ!
樹林、爆裂火口、火山登り、花、湖と様々な景色が凝縮されています。
ちょうどいいコースタイムで気持ちよく素晴らしい登山経験ができる
さらに温泉や阿寒湖といった自然観光地が近くにあり、百名山に入って当然のいい山でした。
阿寒湖周辺にはボッケなど火山にまつわる観光地も多く、
阿寒湖のホテルに宿を取り雌阿寒岳を登れば素晴らしく充実した登山旅行ができることでしょう。
雌阿寒岳と対峙する阿寒富士これもまた素晴らしい山であることは間違いありません。
小さな富士山のような姿からは雌阿寒岳と雄阿寒岳の眺めを得ることができる阿寒富士、
こちらも欠かせない山と言うことができるでしょう。
二つの山をつなぐ周回コースは雌阿寒の多くの見どころを回収できるためとてもオススメです。
雌阿寒岳、次回は是非阿寒湖コースから登頂したいですね。
人生最高の山は続く。
雌阿寒岳の地図はこちら
この登山で役に立ったアイテム
ドライフルーツは夏の登山の必需品かと思います、マンゴーとパインがオススメです。
虫除けにはハッカ油がオススメです、ブヨが全く寄り付かなくなります。
驚異のハッカパワーですが、絶対に顔につけてはいけません、目が潰れます。
山頂で休憩する際はマットがあると便利です、石の上に座ることが多いので
一枚あるととても楽になるかと思います。
百名山最難関の一つ、トムラウシ遠征の記事もぜひご覧ください。