Red sugar

山と写真とカメラが趣味の人にお勧めな登山ブログ、全国の山の登山情報と山岳写真情報を書いています

【丹沢】大山、雪の舞う山頂と雲の中を楽しむ旅

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塔ノ岳の熱が冷めぬ中、今回は丹沢の前衛『大山』へ行ってきました。

山岳信仰の山で、山頂からは塔ノ岳/富士山を一望することが出来ます。

天気予報が晴れのち曇りと言うことで、晴れに期待して山へと向かいましたが

結果は雪の舞う大山を駆け巡る曇り登山となってしまいました。

塔ノ岳と富士山を僕は見ることは出来ませんでしたが、

大山には雲だからこそ見れる景色が広がっていました。

皆さんは健康に気を使ったりしていますか?

20代も後半に差し掛かると代謝が落ちて勝手に太ってしまう人も多いのではないでしょうか。

僕はそれが嫌でマラソンを始めたのですが、今ではマラソンよりも登山にハマりっぱなしです。

登山とマラソンを比べると登山は旅行と運動を両立出来る高度な遊びであるのは間違いない…。

 

つまり、トレイルランは最強

嘘、登山は観光と運動を両立出来て健康にいいと言うお話でした。

 

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チームにUIのスペシャリストが入ったおかげで、仕事が楽になった僕は金曜日仕事をそこそこで切り上げ帰宅しました。

翌日は登山なため12時には床に入りたいところです、登山で一番重要なのは前日の準備でしょう。

わくわくしながら布団にINです。 

 

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寒い部屋の中、歯を食いしばって起き上がり朝の山手線に乗って新宿まで一直線です。

今回はJR伊勢原駅に8時到着を目指して行動を開始します、

新宿で小田急線に乗り換えた後はいつもの如く眠りに落ちてしまいました。

 

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気がつけば、そこは伊勢原。

伊勢原で今回旅に同行する梅氏とS氏と合流します。

 

さて、今回のコースタイムですが

伊勢原8:00→大山ケーブル行きバス8:25→大山ケーブル8:45→阿夫利神社10:00

→大山山頂11:00→山頂出発12:00→ヤビツ峠13:00→蓑毛バス停14:00

ロープウェイを使わずとも5時間ほどで降りて来れる初心者向けのコースです。

 

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伊勢原から大山ケーブル行きバスに乗りますが、待合所の標識が微妙に見づらいので注意です。

 

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伊勢原は隣の秦野に比べるとあまり観光地化はされていないようでした、

巨大なか卯が町を見下ろします。

 

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バスに乗っているとトンネルにちょっと怖い絵が描いてありました。

タコはまだいいものの、これの反対側にあったピエロがどう見てもホラーです

本当にありがとうございました。

 

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バスに揺られること数十分で大山ケーブル下に到着します。

 

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壁には葛飾北斎などの浮世絵の板が埋め込んでありました。

 

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既に観光地の雰囲気を感じさせる大山、

宿坊が立ち並ぶその姿にテンションが上がります。

 

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お土産屋の間を通っていく通路は情緒満点です。

 

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仏像and仏像and般若

テッカテカに光った木彫りがまぶしい…。

 

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ミツマタと思われる花が所狭しと生えていました、

花はまだでしたが満開になればさぞかし奇麗なことでしょう。

 

僕は割とそういうのを逃す癖が有るので良くないですね、

旬をとらえていきたいけど冬の旬は難しい。

 

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参道を女坂に向けて進んでいきます。

 

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阿夫利神社までは女坂と男坂という2つのルートが有りますが、

今回は渓流沿いを登っていきたかったので女坂を選択しました。

女坂には7不思議の看板と呼ばれるものが有り、登山客の目を楽しませてくれます。

ですが、「渡ってる途中で離すと不幸になる橋」の看板、

これを渡り終わった後に作ったことは許さない…。

 

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途中で見つけた健康道場の看板、性格改善って凄いな…一体何をするんだろう。

地味に若返りって言うのも凄い、波紋の拾得でもするんだろうか。

 

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登山道には小学生の書いたものと思われる看板が立っていました。

でも大山に関係あるのかこれ…?

 

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途中にはわき水、弘法大師がなんとやら…。

水は一応間に合っているので手だけ洗わせていただくことに。

 

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女坂には沢山のお地蔵様が鎮座しています、男坂にもいるのかもしれないけど…。

 

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お坊さんが爪を使って一晩で掘ったとされるお地蔵様。

それ指先どうなってんだよドリルかよっていう、昔の伝説はとんでもないものが多い。

 

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途中にはお寺が有るのですが参道の左右にはびっしりと石像が…

これは凄い迫力が有りました、一瞬登るのを戸惑うレベルです。

 

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サイズに対して非常に力強い仏像達。

 

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掘りかけなのか、なんか凄い怖い形してる!!

 

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お寺では厄よけ瓦投げというイベントが開催中、

フープを通すってサーカスじゃないんだから…。

 

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よく見たら瓦ほとんど割れてないし!フープとおいよ!

 

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お寺には立派な仏像がそこらかしこに奉られて仏像フェスティバル状態に、

自分の顔に似た仏像を彫ってくれるサービスも有るらしい。

さっきの怖い仏像はまさか…

 

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さすがに冬の早朝と言うことも有り、鯉達は水底でじっとしていました。

手入れがされた池なので気持ちは良さそう。

 

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寺の右手を通り、再び登山道に戻ります。

目指すは阿夫利神社ということをすっかり忘れる位お寺を満喫してしまいました。

 

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阿夫利神社までは至る所に仏像が奉られており、

信仰の山と言うことを感じさせてくれます。

7不思議も楽しく登るのが全く苦になりません。

 

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女坂というものの、登山道はほぼずっと階段、階段地獄!!

登山において階段ほど嫌らしい存在は無い、それがずっと続くなんて意外にキツい…。

ですが、写真の部分を越えてしまえば阿夫利神社はすぐそこです。

 

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阿夫利神社に到着すると売店が幾つか有る大きな広場に出ます。

僕がトイレに行っている間に同行者二名は団子を食いだした!!

 

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遅れて戻ってきた頃には団子を楽しむ二名…、山小屋の罠にはまるなんて悔しい!

でもこういうところで遠慮せずに食べるのは大事です。

今しかない時間を全力で使う為には先のことを考えて悩んではいけないのです。

 

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山小屋から阿夫利神社へと向かいます。

 

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前足のパワーがすごそうな狛犬ですね…、

登山をしていると狛犬らしい狛犬って意外と少ないんじゃないかと思うことが有ります。

 

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僕の尊敬するveryblue氏のブログでは大山にはカエルが沢山いたと書いてありましたが

さすがに1月はリアルフロッグと会うことは出来ませんでした。

でもこういった彫り物に出てくる程度にはカエルが多いようです。

 

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大山獅子の周りには十二支の像がおかれています。

 

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我らが丑年はなぜか親子、一番と言っていい位可愛い!

 

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さて、阿夫利神社を越えるととうとう大山山頂へ向けての登山道に突入します。

そこから先は登山者達の世界。

山頂を目指して登山道を進みます。

 

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木のトンネル、夏には真緑になることでしょう。

 

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登山道に入ってからも名所が続きます、これは天狗の鼻突き岩。

天狗の鼻どんだけ堅いんだよっていう突っ込みを入れたくなりますが、

それ以上に鼻の直径有り過ぎてびっくり。

 

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お賽銭を入れたくなる気持ちは解るよ…、うん。

 

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登山道は広く開けており、舗装はされていませんが非常に登り易いです。

 

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曇っているので寒さが体を襲います、

ゴアを着るか迷うけど登っている間は暑いのでフリースで登り続けることに。

 

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しばらく歩くと蓑毛/山頂分岐へさしかかります。

帰りはここではなく、もう少し上のヤビツ/山頂分岐からになります。

 

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木道が出現し始める。

 

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雲の中の森は幻想的な雰囲気を漂わせます、

10mも先が見えない中でぼんやりと姿を現す枯れ枝はとても寂しそうでした。

 

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だんだんと道が整備され来たため、すいすいと進むことが出来ます。

 

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途中両サイドが霜柱で、水晶の道みたいになっているところもありました。

ここは結構滑ります。 

 

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鳥居が見えてくれば山頂は近いです。

 

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ここから先は山頂神社の領域なのだろうか、この鳥居を潜って階段を上れば山頂です。

 

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山頂は完全に雲の中に有る為、白いもやがずっとかかっています。 

 

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山頂では地面が氷でボコボコに、梅氏がテンション上がって地面の下の氷を見る為に

土を掘り起こすも氷で指を切っていました、手袋しろっていう。

 地面の下のミクロの世界の氷はなかなかに成長していました。

 

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だんだんもとの面影を無くしてゆく狛犬、

しかし参拝客を向かい入れるように鎮座しています。

 

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山頂では大勢の人が昼食を楽しんでいました、

机を使っている人が意外といないので使わせてもらうことに。

 

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最近の流行はカップヌードルカレーです、カロリーが一番高いので愛用しています。

今回はコーヒー好きとの旅行なのでコーヒーも準備しておきました。

 

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いくらインスタントとはいえ、山頂で飲むコーヒーは確かに美味しい。

 

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山頂看板の前は撮影待ちの人でごった返していました、撮ったら直ぐに退くのが重要。

 

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山頂小屋からは何やら近代的な、【ドコモ茸の一種】が生えていました。

これは近くに行ってみるしかない!

 

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雲の林を突っ切って電波塔を目指します。

写真だけ見ると迷いそうですが、山頂トイレのすぐ裏です。

 

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雲の中に浮かぶ電波塔はとても幻想的で、終末感に溢れていました。

 

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氷に包まれてゆく大山。 

 

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気がつけば木々が白く染まっていました、長居は禁物です。

ここから蓑毛まで急いで下山することにします。

 

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蓑毛へ向かう為には一度ヤビツ峠へ降りることになります。

大山山頂直下の分岐を一路ヤビツへ。

 

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木からにょろにょろが生えてる。

 

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何回か滑ったあとに看板が登場、なんというか大山は一個遅い。

もう少し速く言ってくれよ。

 

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低山ならではの【犬のお散歩】に遭遇、今回はプードルでした。

登山道の曲がり角にいきなり現れた茶色の毛むくじゃらを見た僕は思わず

【アルパカ!!】と叫んでしまいました。

遠くから見ると似てたんだよね。

 

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町の方は晴れ間が差しているところもあったようです、

若干では有るが天使の梯子が下りている。

 

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下山道はこれと言って特徴はないので、駆け下りるように下っていきます。

 

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と思ってたら途中のケルンに正体不明の仏像が!!

 

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あまりに暇になったので駆け出していって写真を撮ってもらう。

だがあまりに距離を取りすぎたため風景と同化すると言う失態を犯してしまいました。

 

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1時間ほどでヤビツ峠に到着です、ここから蓑毛に下っていくのですが注意点が一つ。

分岐路が出てきたら左へ。

 

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途中の渓流沿いの分岐で迷う人が多いと思うのですが、正解ルートは左です。

右に行くと再びどこかを登ることになってしまいます。

 

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大山から湧き出た水が小川を形成しています。

 

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滝の近くまでくればゴールはもうすぐそこです。

 

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さっきまで小川にも満たなかった流水がいつの間にか滝を形成していました。

この滝をわたりきるとすぐ舗装路になります、

舗装路の道を20分ほど歩けばめでたく蓑毛に到着です。 

 

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蓑毛のバス停には怖い少年の象立派なボーイスカウトの像が建っています。

なんかしょんべんちびったみたいになってるけど大丈夫かこれ!

14時には下山し、直ぐにきたバスに乗り帰路につくことが出来ました…。

14時に下山出来るなんて素敵です、お家に帰ってももう一回外出出来るレベルです。

 

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と思っていたのですが、気がつけば友人と川崎の磯丸水産で打ち上げをしていました…。

登山後に海産物を楽しむと言うのは海も山も楽しんでる気分になっていいですね。

散々飲んだ後ゼビオにマラソンシューズを買いにいく3人は僕らくらいのものでしょう。

 

 

あいにくの天候には恵まれなかった大山登山でしたが、

曇り特有の景色を楽しむことが出来て大満足の登山となりました。

 

特に雲の中の電波塔や終末感溢れる枯れ木ばかりの世界は

中二心をくすぐられるものだったと思います。

 

大山は観光、神社、登山の3つを同時に楽しめる初心者におすすめな山ですね。

僕らは蓑毛下山を選択しましたが、ピストンでも十分に楽しめる観光地だと思いました。