Red sugar

山と写真とカメラが趣味の人にお勧めな登山ブログ、全国の山の登山情報と山岳写真情報を書いています

【上信越】火打山、頚城山塊最高峰にして花の百名山へ行く日帰り登山旅 

2018_07_30_火打山

2018年7月30日、日本百名山の火打山に登ってきました。

火打山は新潟県と長野県にまたがる頚城山塊の最高峰となり、花の百名山でもあります。

アルプスなどにも負けない、豊富な動植物と妙高山や新潟焼山の景観に優れた山です。

 

火打山からの景色で何よりも目立つのは妙高山の景色、

そして黒姫山などの北信五岳の景色などでしょう。

火打山の整備された木道を黙々と登っていくと現れる外輪と妙高山、

火山が多い山域の特異な景色を存分に堪能することが可能です。

 

7月末という夏山真っ盛りの時期に歩いた火打山、山が花々や蝶々に彩られる最盛期。

猛暑故に水が全くない困った登山にはなってしまったのですが、

モクモクと湧き上がる雲や真っ青な空の元、妙高山や新潟焼山といった山々の

眺望を楽しむ登山をすることができました。

 

そして、今回からすべてのレンズが一新されてズームレンズへ。

新しいカメラシステムで登る真夏の登山旅の始まりです。

 

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火打山日帰り登山に関して

頚城山塊の大体真ん中、妙高山と雨飾山の間にあるのが火打山です。

関東から行くと上信越道の妙高高原ICを降りて比較的すぐに笹ヶ峰登山口へ到着します。

笹ヶ峰登山口から登る火打山ですが、2,400m台の山ですがコースタイムはなかなかのもの

結構長丁場な登山になりますので、心してかかることが要求されます。

 

ちなみに、関東から高速で向かうと火打山の巨大な山体を見ることが

なかなかできないため百名山の貫禄というものをあまり実感できないです。

今回僕が登った時も、火打山の特徴的な三角形の形を認識できたのは小屋周辺から。

 

新潟県側から見ると火打山の巨大な山体を認知でき、百名山らしい立派な姿が。

ということらしいので、いつか新潟県側からその姿を拝んでみたいものです。

 

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火打山は花の百名山でもある山ですが、今回歩いた7月最終週は花が少し終わりかけでした。

それなりに北に存在する山ではあるのですが、3,000m級でもないので

花の時期は少し早いようです、もうあと2週間早ければ、

高山植物の花盛りの火打山に登れたのかなと思います。

 

ですが、7月の最終週である今回の登山では盛夏の花々が生命力豊かに咲き誇り

それはそれで「THE・夏山」といった景色を作り出していました。

特に蝶々や鳥などは、ほかのアルプスよりも良く見ることができました。

 

高谷地ヒュッテのトイレはウォシュレット付きの素晴らしいトイレなので

次回は是非小屋どまりで歩いてみたいなと思う山でした。 

 

 

1.火打山日帰り登山に関して

笹ヶ峰登山口へのアクセス

 

【公共交通機関で向かう方法】

妙高高原駅から笹ヶ峰登山口まではバスが出ています。

頸南バス 季節運行6月上旬から11月上旬まで運行です。

http://keinanbus.com/

コースタイム的には日帰りで利用するのは不可能なので、泊りになるかなと思います。

東京からの場合、長野県長野駅まで新幹線か深夜バスで移動し、

そこから電車を使い妙高高原に移動してからバスという形になるかと思います。

 

【車で向かう方法】

 

今回は自家用車でアクセスをしています、妙高山と火打山は車でアクセスするのが

非常に楽な山なので、今回はそちらを採用しています。

【高速】所沢IC→妙高高原IC 4,070円/5,820円(ETC/普通)

笹ヶ峰登山口は妙高高原を降りてからすぐなので、コンビニでの補給はすぐにしましょう。

 

今回の火打山登山のスケジュール

【笹ヶ峰コース】 

笹ヶ峰登山口6:15→十二曲り7:40→高谷地ヒュッテ9:00→天狗の庭9:30

ライチョウ平10:15→火打山山頂10:45-11:15→

高谷地ヒュッテ12:55→笹ヶ峰登山口15:30

合計登山時間 9時間15分(標準CT約8時間40分)

思ったよりもコースは長かったです、意外に体力を使う山でした。

 

この登山で利用したお金

交通費往路   :4,070円/5,820円

交通費復路   :4,070円/5,820円

ガソリン代   :約5,000円

バッジ3つ     :500円

行動食     :1,000円

温泉      :450円

朝ごはん    :900円

合計 約15,990円~19,490円

妙高周辺の山は思っていたよりも安く、浅間山とかの延長線上の金銭感覚で登れます。

 

この登山で使用したカメラとレンズ

flic.kr

NIKON D850:sigma 14-24mm f2.8 dg hsm

NIKON D850:AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR

このブログにおける初のズームレンズ導入となる

記念的登山となりました。

 

2.定番の笹ヶ峰登山口より登る火打山

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2018年7月30日午前3時55分、横川SA。

こんばんわ、毎度のごとく深夜のSAに登場する赤い登山者Redsugarです。

今回も横川SA、上信越道を経由して山に向かいます、前回の白馬岳と同じく

今週も上信越道を利用します、もういい加減上信越道走るの大分慣れてきました。

 

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今回は日帰り登山ということもあり、横川SAでがっつりとご飯を食べておきます。

さて、このブログの記事を何本か読めばお分かりかと思いますが。

車で登山をする場合重要なのは朝ごはんをいつ食べるかです。

 

人間大体ご飯を食べてから1時間~2時間後にはトイレに行きたくなるので

妙高高原から逆算して1時間以上かかるここでご飯を食べておいて、

妙高高原に着くまでのPAで何とかトイレに行こうというわけなんですね。

いいかい、登山でおなかが痛くなるというのはね、

本当に危ないから注意しないといけないよ。


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2018年7月30日午前6時15分、笹ヶ峰登山口駐車場

出だしからトイレの話で非常に申し訳ございません。

さて、到着しました笹ヶ峰登山口、体調は万全だし山のコンディションも万全。

空は快晴の青空ということでさっそく登山を開始したいと思います。

 

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笹ヶ峰登山口は妙高山と火打山の登山口として有名です。

まずここで登山届を作成して、ポストに入れましょう。

最近はコンパスを使うことが多いので、そちらで済ます人も多いかもしれませんけど。

 

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登山届を記入する際のペンが無い場合も多いので、注意したいですよね。

本当、全部電子化してくれると嬉しいんだけども……。

 

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笹ヶ峰登山口から先には木道が、火打山ですが始まりから終わりまでVIP待遇な山です。

笹ヶ峰登山口からゆくコースは整備が行き届いた素晴らしいコースなので

登山経験がそんなにない方が初めて挑戦するアルプス級の山としてお勧めかも。

 

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午前の気持ちのいい日差しが差し込む登山道。

杉林ではなく広葉樹に覆われた明るい森が続きます。

 

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ブナ木の樹林帯、緩やかな傾斜の登山道を進んでいきます。

火打山の登山道は比較的平たく、長いコースを歩くといった感じです。

 

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木のこぶ……?とんでもなく大きくなったこぶだけど、まるでモンスターか何かのようだ。


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十二曲りと呼ばれる地点までは緩やかな登山道で、沢にかけられた橋などを渡ります。

午前中はまだ太陽が差し込む前、特に撮りたいなと思う景色もないので橋を渡ります。

 

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橋も随分と立派な……、アルプスと比較しても妙高山と火打山の整備具合は引けを取らない。

というか火打山の整備レベルってめちゃくちゃ高い。

 

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こちらの沢は帰りに日が差して来たら、撮影してみましょう。

沢沿いに登山道を登っていく途中で、撮影ポイントがあったのでそちらで水の撮影をします。


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火打山の流水撮影ポイント、登山道わきに小さな滝が現れるので。

このポイントで三脚を立てて撮影をしてみることにしました。

階段状になった渓流ですが、近寄りすぎるとカメラが水をかぶって大変なことになります。

 

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NDフィルターなどを持ってきていないのですが、午前の日が差し込んでいない登山道。

光が少ないのでf値を11にしても

流水を撮影することが可能なシャッタースピードを確保できました。

 

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後ろからやってくる登山者にどんどん追い抜かれていきますが、

気にせずに撮影を続行し、「満足したら」先に進むことにします。

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十二曲り直下、確かに急騰かもなと思えるような坂でしたが。

毎週登山でアルプスとかに登り続けた今回の俺は一味違うぜ。

というか木道と階段がすごくしっかり整備されていて、歩きやすい……。

 

3.十二曲りから高谷地ヒュッテを目指す

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午前7時40分、十二曲り。 

十二曲りに到着したら急に明るくなりました。

尾根に上がったという感じで、これまでの谷間にいたような感じから

一気に空気が乾燥し登ってきたという雰囲気になりました。 

 

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「紅葉……??じゃないよね??」

おそらく新芽だと思うのですが、真緑の木々の中にこうして赤い葉があるとビビります。

 

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尾根に上がったということで展望も、遠くに見えるあの湖は……乙見湖ですね。

笹ヶ峰ダム湖ということで、人工的に作られたダム湖のようです。

 

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十二曲りを越えてからはしばらく木道は鳴りを潜め、いつもの登山道が姿を現します。

ここから山小屋までの道ではアップダウンが少しあり、距離もまぁまぁあるので疲れるかも?

 

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4/9kmという良くわからない標識です、えーと、何合目何ですかここ?

ちなみになんというか、すっごく空気がほこりっぽいです。

2018年は記録的な猛暑が続き、山に雨が一切振らない日々が続いた結果……

あらゆる山から水が消えました。

そのため登山道もめちゃくちゃ乾燥しているというか、土ぼこりが舞うような状態。

 

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時折現れる木道の階段を上り、高谷地ヒュッテを目指します。


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青空が見えてきたら、徐々に雲が増えてきました。

真夏ということもあり、10時以降の天気は晴れていてもガスが多くなるはずです。

でも、なんというかこのペースで雲が出てくると山頂が心配です。

 

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乾燥している山は本当に歩きやすいんですけど、ちょっと乾燥しすぎだな……。

写真だと伝わりにくいんですけど、歩くときに足元で土ぼこりが少し巻き上がる感じ。

 

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「あれが火打山かな……、あれ、正面っていうか対面じゃん??」

目の前に見える火打山、あれ、おかしいな結構遠くね?と思ったのはこの時。

そう、笹ヶ峰登山口から登ると結構遠いのです。


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こうしてみると全く別のエリアの山に行くような感じがあるんですけど

本当にあれが火打山なのか……!?

そしてその隣に姿を現したなんか煙が黙々と上がる山、あれは間違いなく新潟焼山。

頚城山塊は新潟焼山と妙高山が温泉の山という印象、火山なのでぜひ登ってみたいんですよね。

 

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笹ヶ峰登山口に至るまでも火打山そのものっていうのは中々見ることが出来ず。

そのため、百名山らしい身体を見ることはできませんでした。

ようやくここで見た火打山の第一印象は……

 

「まぁ……、あれが確かに最高峰っぽいような三角形はしている……」 

 

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そう、火打山は僕の認識では地味なのです……。

天狗の庭と呼ばれるワタスゲの名産地を有してはいるのですが。

紅葉が有名な雨飾山、そしていつでも楽しい妙高山という強力なキャラクターを

東西に有しているがゆえに少し影が薄くなっていると思うのです。

 

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高谷地ヒュッテが近づいてきて、木道脇の木々は姿を潜め

針葉樹と笹が目立つようになってきました。

上信越の山っぽい景色ですね、渋峠とかそういうところでよく見そうな景色です。

 

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午前9時00分、高谷地ヒュッテ到着。

登山口から数えること3時間ほどで高谷地ヒュッテに到着しました。

このヒュッテ、雪国らしいすごく鋭角な屋根の形状の小屋なんですね。

 

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午前の早い時間帯ということでまだ営業はしていなかったようです。

小屋の前で軽く水分補給をしたら先に進ませてもらうことにしました。

ここでバッチをなんとしてもゲットしなくてはなりません。

帰りにジュースと一緒にバッチを購入するためにもう一度寄ります。

 

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ここからは湿原を越えて火打山稜線へと向かいます。

小屋から先はお花があるだろうと思っていたのですが……、花の百名山火打山はどこに??

今のところ花らしい花というものを一切観測することができていません。

 

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きっとあれだ、天狗の庭に到着すればあっと驚くくらい花が咲いているんだろう。

そんな希望を胸に、先へ進むことにしましょう。

ちなみに高谷地ヒュッテ周辺は木道が張り巡らされているため「滅茶苦茶歩きやすい」です。

 

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「申し訳程度にお花が咲いているけど……、外れ年かこれは……!?」

気持ちのいい湿原が目の前には広がっているのですが、明らかにお花が足りてない。

なぜだと思い返すと……、たぶん時期ではなかったのでしょう。

花の盛りは2週くらい手前だったんでしょうね、盛夏の時期ともなれば強い緑に覆われる。

 

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木道脇に申し訳程度に花は咲いているものの、俺が求めているのは違う。

違う違う、そうじゃ、そうじゃない。

 

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とはいっても景観がいいのはさすがの百名山。

後ろを振り返った瞬間、これまでの苦労がようやく報われる景色が現れました。

天狗の庭に向かう途中、高谷地ヒュッテ側を見ると大量の池塘と高層湿原の景色が。

うーん、気持ちがいいですねぇ……。

 

4.火打山の絶景スポット、天狗の庭から火打山の山頂へ

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目の前の景色はご覧のような感じ、買ったばかりの超広角14-24mmで撮影。

この一直線に伸びる道とその先におにぎりの頭のように見える火打山。

なんて気持ちのいい景色なんだと思う反面、結構距離があることに気が付きます。

 

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超広角を使うと思ったよりも距離があるように錯覚するのですが

実際に見た感じの景色的にはこんな感じでしょうか、距離的にはあと1時間~1時間半かなぁ?

 

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天狗の庭手前くらいでようやくハクサンコザクラの群生が現れました。

今日見た最初の高山植物の花となります。

 

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この辺りは高山植物の群生地ということで、散り気味のチングルマなどが沢山。

花盛りの時期であればこの辺は素晴らしい花畑なんでしょう。

盛夏の時期だと花があんまりないんですね……。


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花がないのは残念なのですが、その代わりに素晴らしい湿原の景色が広がります。

 

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午前9時30分、天狗の庭。

火打山の絶景スポット天狗の庭に到着しました、標高は2,100m付近となり

山頂までは残すところ350mほどの標高差、つまりここからあのおにぎりに向かって登ることに。

ワタスゲの時期や紅葉の時期に素晴らしい景色が見れるということで有名なスポットですね。

 

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火打山の絶景といえばこの角度からという印象がありますね。

手前の池塘というか池に映った逆さ火打山と紅葉というのをシーズンになるとよく見かけます。

今回は真夏の素晴らしい天気の下で定番の火打山の景色を見ることができました。

 

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「ワタスゲも生き残ってた、神は我々を見捨てなかった……!!」

うれしいことにワタスゲが生き残ってくれていました、夏らしい景色です。

若干乾燥しきって草が枯れ始めてきているのが気になりますが……。

青空に広がる独特の雲、最高の景色や……ッ!!


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思わず火打山の姿を撮影するために歩みを止めてしまいます。

この撮影ポイントは木道の上となり、すれ違うのが厳しい場合もあるので注意です。

 

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火打山へ向かうには湿原を大きく迂回し、火打山の稜線へとまずは登らなくてはなりません。

木道を歩いて火打山の稜線を目指します。

 

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ワタスゲがほわほわーっと、目の前でそよそよと揺れています。

 

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湿原から稜線に上がると火打山までまだ遠いという現実を受け入れざるを得ない。

ここから結構遠いので注意が必要です。

地図で見るとすぐなんだけど、歩いてみると体力と時間を奪われる山という感じ。

 

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後ろを振り返るとぴょこんと頭だけ見える山がある……、おそらく妙高山でしょう。

 

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登山道の脇にはトリカブトが、あの猛毒で知られるトリカブトです。

登山をしていると割とメジャーな草で、その辺で見ることができます。

むかつく上司とかに盛るとか考えてはいけません。

 

トリカブトは8月、夏も終わりに向かっているときに見る花という印象が強く。

高山植物は終わったんだよという気にさせられてしまう。

 

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標高を上げていくと見えてくる火打山の素晴らしい景色。

ここまできてようやく爽快感のある山の景色って感じになってきました。

頚城山塊っていう言葉に含まれる山々の姿がようやく見えてきましたね。

 

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火打山の新潟県側は長野県側とはちょっと景色が違って急というか厳つい印象がありました。

 

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空を見上げると雲模様も面白い感じになってます。

 

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着々と新潟県側から雲が上がってきているこの状況、

妙高山の山頂には少しずつ雲が使づいています。

夏場の登山は雲との戦いといって過言ではありません、雲を見ると焦る。

 

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火打山の稜線ではマルバダケブキの花をよく見ることができました。

しかし、あまりの酷暑なのか水がないからなのかどれもちょっと元気がない。

 

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シシウドですかね、大量のシシウドが登山道の至るところに現れるようになりました。

ウドって言うから食べれるのかなと思ったんですけども、そういうわけではなさそうです。

東北では新芽を食用にするという記述もありますけども……、食べているような記録を探すとどれもまずそうでした。

 

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花だけ楽しむ形で、山頂へと向かいましょう、火打山山頂へは階段が延々と続きます。

これはこれで結構辛いやつなんですよね。

 

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午前10時15分、ライチョウ平。

火打山に果たしてライチョウは存在するのか?

と思わざるを得ないネーミングのライチョウ平ですが、

火打山には日本ライチョウがちゃんといるみたいです。

 

しかし、昨今の温暖化でサルやテンがだんだん上まで生息域を広げているせいで、

絶滅の危機にあるんだとか……。

 

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この日は天候的にもライチョウに会えるような雰囲気は全くなし

(ライチョウはガスっぽいときによく現れる)

 

灼熱の太陽が照りつける乾燥しきった登山道をひたすら歩きます。

写真を見てもらえればわかると思うのですが、

登山道が乾燥しきって土の色がベージュになってしまっています。

 

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目の前に珍しく鳥が現れました、野鳥全くわからないんだけど……。

この鳥の名前は一体何なんだろう……?

草木は調べるとわかるんですけど、

鳥はあとから調べてもわからないことが多く困っています。

 

こちら後からコメントで教えていただいたのですが、たぶんオオルリの幼鳥とのこと。

 

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登山道脇で食事をしていたのか、じっとして動かない、

こんな時にズームレンズがあればなぁと思っていたら今日はズームレンズ……ッ!

無事テレ端で野鳥をバシッと撮影することに成功しました。

 

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鳥を見かけた直後に、今度はマルバダケブキの花に止まるアサギマダラを発見しました。

とてつもない距離を移動する渡り蝶で、沖縄とか台湾まで飛んでいくことがあるらしいです。

 

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大型の蝶となりますが、アサギマダラをマジマジと見つめたことはこれが初めてな気がします。

こんな蝶が、新潟や北海道から沖縄や台湾まで移動していくなんて驚きですね。

 

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さて、階段が現れ、あたりから樹木が姿を消したとなれば

山頂まですぐそこという距離にやってきたということです。

 

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火打山の上りではこの最後の上りが一番厳しかったです。

体力的に一番きつい山頂手前、張り切って登るとこの階段に一気に体力を奪われてしまいます。

 

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山頂までずっと階段が続いているのはありがたいやらなんやら……。

なかなか自分のペースで休むこともできなくなるから恐ろしいですよね、階段は……。

 

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目の前にようやく火打山の山頂が現れました。

今回も無事快晴の空のもと、火打山に登ることができました……!

 

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午前10時45分、火打山山頂到着。

百名山火打山の山頂に到着しました、湿原とお花の山ということでしたが

今回は湿原の山でしたね。

新潟県方面からはモクモクと雲が湧き上がってきています、

今は青空が広がっていますが、いつ雲に包まれるかはわかりません。

 

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三角点タッチしておきましょう。

儀式的なものですが、なんというかこれにタッチすると登った実感がわきますね。

 

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ようやく火打山の山頂に到着ということですが、

ここまでご飯というご飯を全く食べていなかったので、

山頂で優雅に行動食を食べたいと思います。

行動食は「魚肉ソーセージ!!」です。

 

魚肉ソーセージは登山においては結構おすすめしたい行動食、

ぱさつかないし、塩分は補給できるし、タンパク質もそれなりでなおかつ美味しい。

以前旭岳からトムラウシ山を縦走した際に、

同行者から頂いたチーズ入り魚肉ソーセージが

あまりにも美味しかったことを思い出して、今回利用することとしました。

 

案の定、空腹には最高に効くということで、二本くらい食べてしまいました。

 

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ここで山頂からの景色を見ていきましょう、まずは西側アルプス方面。

遠くアルプスの北部よりも最初に新潟焼山の姿が目に入ります。

ここから見ると近い山なんですけども、実際は結構距離が離れている山です。

 

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焼山と火打山の間には雲が流れていて、

なかなか新潟焼山の姿を見ることができないのですが、

粘っていたらなんとか確認することができました。

 

新潟焼山は活火山、山頂付近は禿げているし、

火山特有の赤っぽい土に覆われていて、確かに火山っぽい見た目です。

 

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こちらは東側、妙高山側なのですが、

先程の自分の予測どおり妙高は雲の中に飲まれていっています。

 

その他の山は北辰五岳の山々ですね、画面右が黒姫山かな。

妙高高原周辺というか、頸城周辺って街が全くないということに

この景色を見ていて気が付きました。

 

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親方!新潟からガスが!!

 

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ダッフィーもなんだかんだで百名山は半分くらい登っているんでしょうか、

奥さんの代わりに持ってき始めたダッフィーとシェリーメイですが、

だいぶ年季が入ってきました。

 

5.青空と雲が広がる火打山の稜線を下る

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青空に包まれている火打山ですが、時折雲がかかるようになってきました。

山頂から見る火打山の湿原エリア、志賀高原的な景色が広がります。

7月末だというのに、雪がまだ残っていたりするんですね。

 

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次は妙高山、雨飾山の前にぜひとも妙高山に登ってみたいですね。

温泉が豊富な山なので、ゆっくりと温泉に入りながら登ったりできるといいんだけども。

 

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午前11時15分、火打山山頂より下山開始。

だいぶ雲がでてきました、下山しろと言わんばかりのコンディションになってきましたね。

雨はふらないと思うのですが、ガスが出てきたら下山するに越したことはありません。

 

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雲の発生源は新潟県側、つまり日本海側です。

稜線に雲がかかりつつ、火打山の頭だけを覆っていくような動き。

ちなみに山頂から見下ろすこういった登山道っていいですよね。

 

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登りはあれほどキツイなと思った階段も、下山では天国のようです。

ストックを使って下山すればかなり快適に下ることができるでしょう。

何より、この下山はとても景色がよく満足感が高い。

 

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「ここはサムネイルを撮影せざるを得ない……」

その山で一番景色のいいポイントでサムネイルを作るように心がけているのですが、

今回の場合はこちらの火打山の山頂直下から眺める天狗の庭でした。

真向かいに妙高山、足もとには湿原となかなかいい景色です。


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無事木道の上に三脚を立てて、下山者をかわしつつ撮影をこなすことができました。

木道の上で三脚を立てる場合は前後の方に注意しましょう。

 

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木道の下山はあっという間です、これまで登りで息を切らせていたのが嘘のよう。


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木道が終わると天狗の庭までの短い間に樹林エリアが現れます。

 

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下山時は行きで見かけた蝶や鳥と出会うことなく、樹林帯はすんなりと終わってしまいました。


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天狗の庭に戻ってきました、本当に一瞬です。

雲が出て来ると同時に、風が少し出てきたのを覚えています。

 

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青空に雲が縦横無尽に駆け回る夏らしい天気に、木道に奥行き感を与えるために超広角で足元から撮影してみました。


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天狗の庭から火打山を眺める登山者。

 

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僕が下山してきた時間帯、あとから上がってきた日帰り登山の方々と黙々とすれ違います。

仲睦まじい感じで歩いている人を見かけると、いいなぁと思う気持ちになりますね。

 

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天狗の庭周辺は本当にのどかな時間が流れる、美しい高層高原地帯です。

湿原スレスレのところを歩くことができるこの木道はかなりのツワモノ……。

 

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午前12時35分、天狗の庭。

看板の手前まで撮影しながら戻って来ました。

下山前に、火打山の姿をカメラに焼き付けておくことにします。

前に比べると圧倒的に雲が多いのですが、山頂だけは耐えていますね……。


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火打山はなだらかな山ということですが、そのため緩いアップダウンが何回かあります。

高谷地ヒュッテまではちょっとした登りなので、

下山という気持ちで歩くテンションが下がるので注意したいですね。

 

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雲の晴れ間から光がさしこんだりするロックガーデン。

花が最盛期の時なら、ここでずっと撮影できそうですね。

 

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この日一番目立っていたハクサンコザクラの群生。

良く見ると透き通ったように見えて、とてもきれいでした。

 

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ロックガーデンを越えて、三角形の屋根が見えてきました。

高谷地ヒュッテに帰ってきたようです。

ちょうどトイレにも行きたくなってきたし、足早に小屋へと向かうことにしました。

 

6.下山、長かった日帰り登山の終わり

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午後12時55分、高谷地ヒュッテ前到着。

高谷地ヒュッテに到着して真っ先にトイレをお借りしたのですが、そこでびっくり。

この山小屋のトイレにはなんと、

ウォシュレットが付いています!!!

 

百名山にある山小屋でこんな立派なトイレ見たの初めてでした、本当にびっくり。

ただ、そのトイレも火打山に水が一切ない事から使えなかったんですけどね。

 

ちなみに本日デビューしたシグマの14-24、本当にゆがみが全くない素晴らしいレンズで

ライトルームで現像をする方には超おすすめできるレンズでした。

 

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テント場はご覧のようにめちゃくちゃ奇麗に整地されています。

そして、この日は最高に乾燥していることもあって、テント場も快適な雰囲気。

 

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「暑すぎる……、ダメだ水を……あれ??」

「水が……ない……!!」

 

火打山、水がないよといってはいたのですが、ここで水場の水が枯れるという

衝撃的な出来事に遭遇してしまいました、下山の水が心もとない状況だったのでこれはピンチ。

仕方がないので小屋でジュースを二本購入して水分補給をすることとなるのでした……。

 

ちなみにその際小屋番さんに「水かれちゃいました?」って聞いたら

ちょっと不機嫌な感じで「そぉおおーなんですよねぇーーッ!困ったなぁーッ!」

といわれて思わずたじろいでしまいました、いやー……

見りゃわかるだろって感じで申し訳なかったですね。

 

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小屋で水分補給をしたら、すぐに下山再開です。

小屋から先は鬱蒼とした登山道、朝と打って変わって虫が凄い……。


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空は着々と雲が分厚くなっていっていて、夕立とか嫌だなぁと思いながら下山します。

火打山の良い所である整備された木道ですが、下山路でもその威力を発揮します。

ただ、あまりにもリズムが同じでテクノミュージックを聞いてるみたいな気分になります。

 

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高谷地ヒュッテを越えてからは登りという登りもなく、下り一辺倒です。

 

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黒沢橋まで戻ってきました、朝の段階では黒沢橋周辺は光が差し込まず

すごく暗い雰囲気だったのですが、正午を過ぎて光がいい感じに差し込んでいます。

 

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せっかくなので沢の水を少しいただくのと同時に、撮影をさせてもらうことにしました。

山で沢水を飲むっていうのは勇気のある行為です、お勧めしません。

まず北海道とかではやめましょう、エキノコックスになっちゃう可能性もあるし。

でもうまいんだよなぁ……、石清水とか源流付近の水……。

 

晴れ間が差す状態でNDフィルターがないと辛いものがありましたが。

長秒で流れる水をサラッと撮影することにより、素足を水につけたり

体を休めることができました。


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沢で少し休んだら下山再開です。

こちらの木道ですが、湿っているとつるんつるんになるタイプのあれです。

この日は幸い滑ることなく駆け抜けるように歩くことができました。

 

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下山途中、気が付いたかのようにスント3のカロリー計算を見てみました。

するとそこに表示されていたのは4,000キロカロリー近い消費……。

前回の白馬岳でも実は計測していて、日帰りだと大体4,000キロカロリー前後の数値がでます。

 

一日で消費するカロリーとしてはなかなかのものではないでしょうか?

毎日これを続けられればあっという間に痩せれると思うんですけど……。

 

20180730-DSC_7522午後3時35分、笹ヶ峰登山口到着。

日が傾き始めた午後3時、思いのほか長かった火打山登山がようやく終了しました。

終わってみたら思いのほか距離が長く時間がかかった記憶があります。

なんて言っても水がもうギリギリ、2,400mクラスだからってなめてかかってごめん……。

 

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駐車場は思いのほか混雑、荷物を車に置いたらキャンプ場に行って水分を補給しましょう。


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登山者の体を癒す救いのジンジャエールを手に入れました。

笹ヶ峰はキャンプ場も併設されているため、下山後測炭酸をいただくことが可能です。

下山即炭酸と下山即温泉は登山において最高の快感をもたらせてくれますね。

 

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帰宅準備を済ませて車を走らせると、朝は気が付かなかった黒姫山の景色が目に入りました。

北信五岳はレースゲームの背景に生えてそうな山が多く、登るのも楽しそうです。

そのうち全部登れればいいなぁ。

 

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さて、この日の下山温泉は妙高高原ICへ戻る途中に現れる苗名の湯です。

火打山から下山する人は大体この道中にある温泉に入るのではないでしょうか?

 

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入浴料金は450円、安心の田舎の温泉です。

関東にもこのクオリティでこの入浴料金の温泉が欲しいです……!!

無事夏山特有の汗が結晶化して全身が塩味という呪いを

温泉で解除することができました。

 

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休憩所もこんな感じで、少し仮眠をしたりすることが可能です。

入浴後あまりにも眠かったので、少し休んでから関東に帰ることにしました。

 

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下山後の大事な牛乳ですが、苗名の湯は明治牛乳でした。

妙高高原の牛乳とかあればいいのになー……、せめて八ヶ岳牛乳とかないんだろうか?

こういうところではご当地牛乳を是非飲みたいものです。

 

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苗名の湯を出るころには日も暮れそうな時間帯、妙高高原ICに乗り

上信越道をひた走り関東へと変えるのでした……、そして帰る車内ではすでに

来週の登山の準備を考えていたのです。

俺の夏はまだまだ終わらない……ッ!!

 

7.まとめ

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火打山は山頂の景色が素晴らしい 

真夏の火打山登山、記録的な猛暑続きで水が一切ないというアクシデントがあり

おかげで花もいまいち勢いがない登山となってしまいましたが、山頂からの景色は

安定して素晴らしいものがあった火打山、いかがでしたでしょうか?

 

笹ヶ峰コースという一番メジャーなコースを歩きましたが、本当に思いのほか長かった。

横に長いタイプの山なので、コースタイムは中々縮まらないかもしれませんね。

 

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火打山といえば秋の季節のこの角度というイメージがありますが

初夏であればワタスゲが、夏であれば高山植物が楽しめるはずです。

 

高谷地ヒュッテに宿泊して、一日中この穏やかな湿原一帯をぶらぶらしたいなと思いました。 

 

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火打山や雨飾山、妙高山高妻山といったアルプスと上信越のはざまに位置するこのエリア。

なんとなく地味に感じる山が多いなと感じてはいたのですが、しっかりと調べて登ると

標高はわずかに低いながら、樹林から湿原、稜線の眺望がコンパクトにまとまった

良い山がそろっていることがわかります。

 

上信越自動車道からのアクセスも非常に良いのも素晴らしいです。

天候的にアルプスがガスっていてもこちらは登れるということがあるので

夏と秋は積極的にこの辺の山は狙っていきたいところですね。

 

誠に、素晴らしい山でした。

次回は是非紅葉の時期に登りたいものです。

 

 

火打山の地図はこちら

谷川岳・越後・上信越の山 (ヤマケイアルペンガイド)

谷川岳・越後・上信越の山 (ヤマケイアルペンガイド)

 

アルプスに近い山域ですが、アルペンガイドでは上信越エリアとして扱われています。

アクセスが比較的良い山なので、手軽に登れてお勧めです。

 

この登山で役に立ったアイテム

Kenko カメラ用フィルター PRO1D プロND8 (W) 77mm 光量調節用 277430

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  • 発売日: 2004/04/22
  • メディア: エレクトロニクス
 

今回何回か渓流を撮る機会があったのですが、

こういうときのためにNDが一枚あるといいなと思います。

日が出てしまうとNDを使わないとにっちもさっちもいかなくなることがあるので……。

 

この登山から導入したニコンの標準ズーム、汎用性が高く非常に写りも良かったです。

f4使用時に少し周辺減光が気になることもあるのですが殆どの撮影はこのレンズで賄えます。

カメラを買ったまずこの手のズームレンズを買うのをお勧めしたいですね。