【登山装備のススメ】夏山シーズン、初心者が揃えるべき安くて機能的な服と持ち物
登山を始めた当初、徐々に低山などからアルプスへとステップアップしていくかと思いますが
その際に、どんな装備から揃えていけばいいのかわからない。
周りに登山をしている人があまりいない場合はなおのこと難しい問題がよくおこります。
6月後半、山々の稜線には高山植物が咲き始め、夏山シーズンが始まります。
7月になればアルプスや八ヶ岳は多くの人でにぎわい、テントを担いだ多くの登山者が山へ
山の自然は厳しく、夜には0度近くまで冷え込む寒暖差や照りつける日光、
意外に必要なアイテムが沢山あるのが登山というスポーツです。
今回はそんな感じで夏、今年はアルプスに行くぞ、といった初心者の方に
僕の経験をもとに、役に立ったギアやウェアの話をしたいと思います。
1.夏山登山について
まず僕がこれまで登った夏山は以下の山々、コンディションも書いておきます。
2015シーズンで歩いた夏山一覧
2016シーズンで歩いた夏山一覧
2017シーズンで歩いた夏山一覧
基本的に晴れた日に登るようにしています。
天気予報に関しては山の天気予報やGPVを利用しています、
曇りやガスの日に上っても展望が悪いし遭難のリスクも上がるだけなので、
晴れた日以外はお勧めしません、雨の日なんてもってのほかです。
さてその上で早速僕の使用している夏山装備をレビューしていきます。
2.夏山登山でおすすめするウェアや装備
【ウェアについて】
【ザックやその他装備について】
3.ウェア編
(モンベル)mont-bell ジオラインM.W.ラウンドネックシャツ Men's 1107525 BK ブラック L
- 出版社/メーカー: mont-bell
- 発売日: 2015/01/16
- メディア: ウェア&シューズ
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夏山で使用しているアンダーウェアです。
夏山ではジオラインのような乾きやすい服がおすすめです、標高2,000mを越えるような場所では薄手よりも中厚手のほうがいいです。
行動中汗をかくのは仕方がないのですが、
日没後の寒さなどに対応できることを考えると中厚手を持っていくのがいいかなと思います。
自分の所持している防寒具やミドルレイヤーとの組み合わせで厚さは要調整です。
標高が2,000m以下の夏山に行く場合は暑いので、ジオラインL.W.を使用するようにしましょう。
(モンベル)mont-bell ジオラインL.W.ラウンドネックシャツ Men's 1107486 BK ブラック L
- 出版社/メーカー: mont-bell(モンベル)
- 発売日: 2015/02/19
- メディア: ウェア&シューズ
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ファイントラック(finetrack) スキンメッシュロングスリーブ メンズ BK FUM0411 アウトドアウエア トレッキング インナー 防寒 M
- 出版社/メーカー: finetrack(ファイントラック)
- メディア: ウェア&シューズ
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2017年からファイントラック製品を使用し始めました、超快適です。
このスキンメッシュは特に素晴らしく、かいた汗をどんどん吸い上げて肌がベタつかないように
してくれます、秋からの使用となりましたが、夏場も大活躍してくれることでしょう。
アンダーウェアにおすすめは?と聞かれれば今はまず最初にこのウェアをあげます。
2018シーズンから着用しているシャツです。
finetrackの夏山用に開発された薄型の速乾性素材のシャツです。
こいつはスキンメッシュと組み合わせるととにかくすさまじい速度で汗を吸い上げてくれます。
そしてドラウトゼファーが汗を素早く蒸発させ、体に汗が残らないようにしてくれます、最高か。
モンベルに比べるとfinetrack製品は少しお高いんですよね。
なので初心者がガンガンきつぶせる感じではないのですが、
一方で最初にfinetrackを使っておけば以後の装備を整える時に湿度に対しての
快適性に敏感になれるのではと思い、そこに関してはお勧めできると思います。
北海道に比べると、アルプスも夏は湿度が高くて、本当につらい。
2019シーズンまではワコールのCWXジェネレーターを利用していましたが
加齢のせいなのか肌が弱くなってしまったことと、1日おきに履き替えが必要なことなどから
finetrackのスキンメッシュタイツに乗り換えました。
既にスキンメッシュの威力は知っていたのですが、タイツの破壊力はすさまじいです。
汗の不快感がめちゃくちゃなくなります!
速乾性であるため干しておけばすぐに乾きますし、
2日くらいなら全然同じものを履いても僕は全く問題ありません。
長ズボン派を悩ませる汗でべとべとになった足が生地に引っかかることからも
開放されます、さらに何といっても軽い!CW-Xよりも遥かに軽量です!
スキンメッシュは湿度の高い日本の山を登る上でめちゃくちゃ心強い服です!
テント場などで使用しているフリースです、寒い時に着用しています。
ダウンジャケットに比べれば保温力は弱いのですが、重ね着しやすいのと
汚れても心が痛まない、安い。
たとえ登山で荒々しく使用して汚れて地上に降りてきたとしても、
洗濯機に入れればとても綺麗になってくれるので助かります。
少し重いけれどもその分経済的と思って頑張りましょう。
2019シーズンから着てるフリース装備です。
モンベルのトレールアクションパーカーからアップグレードを果たしましたが
購入するときに本当に高くて涙が出そうになりました。
こちらのフリースは行動中に着るようなもので、停滞中の保温力は単体では高くないかな……。
かいた汗を吸収して発散することに目的を置いているので、冬に使うものといえます。
夏の終わりくらいから使用していましたが、
普通の夏山なら正直これ以外のほうがいいかもしれない。
冬シーズンからは本格運用となりきっと活躍してくれることでしょう!
安くて頑丈なモンベルの定番レインウェア。
サンダーパスジャケットですが、安いのにめちゃくちゃ使えるいい奴です。
水はしっかり弾いてくれますし、厚めで頑丈な生地は藪の中に容赦なく突撃を可能としてくれます。
最近のゴアテックスは確かに薄くて高機能かもしれない、けれどもそれを着て
トゲがある植物がありそうな藪や茂み、装具を削る鋭い岩場に突撃できるでしょうか?
僕は気を使ってしまうので、最悪ダメになっても
買い替えがすぐにできるサンダーパスを使用しています。
ちなみにゴアでもドライテックでも、歩いていて汗をかくと内側はいやでも濡れます…
2019シーズンから導入したfinetrack製のパンツパンツです。
finetrackなので少しお高いですが、動きやすさはかなり良いです。
以前のサウスリムの時、タイツとの組み合わせにより少し突っ張る感じがあると書きましたが
finetrack製品のスキンメッシュタイツと組み合わせれば、突っ張ることもなく
足を難なく上げることが可能になるため非常にお勧めです。
この辺のパンツは割とどのブランドでも良いのかなとも思いますが
僕はfinetrackのレイヤリングの思想が高温多湿の環境では良いなと思いましたので
徐々に装備がfinetrackになっていっています。
登山靴ですが、LOWAの重登山靴を使用しています。
夏山であれば登山靴の種類にそれほどこだわる必要性はないのかもしれませんが
縦走などを行う場合は硬めのシャンク(ソールに入っている板)を使用していて
足の負担を軽減してくれるようなタイプの靴を選んだほうがいいです。
また、化繊タイプの靴は軽いのですがメンテナンスが少し面倒です。
チベットのようなオールレザータイプの登山靴はメンテナンスが簡単で
クリームをしっかり塗ってあげれば長持ちもするのでおすすめです。
下山後は外側をスポンジで水洗いしてあげるだけで大分持ち具合が変わります。
その際の洗いやすさがとにかく簡単で良いのがオールレザータイプの特徴です。
◼︎靴下FITS 【エクスペディション/スマートウール エクスペディション】
靴擦れがしょっちゅう起こる人におすすめしたい靴下No.1。
靴よりも靴下を変えることにより靴づれしなくなったということもあるくらい靴下は重要なパーツ。
2,500円の投資で歩きやすさが大分変わるので、靴下は極力いいものを使うようにしましょう。
ちなみにFIT'Sの厚手なんて夏履いてて暑くないの?とよく言われますが
使ってる綿が非常に良いのか、足が汗でふやけるような自体には遭遇したことがありません。
9時間くらいの登山であれば快適な状態で歩けるのでおすすめです。
また、靴下の下にファイントラックの5本指スキンメッシュソックスを利用すると
汗が全く気にならなくなって登山の快適度が別次元になります。
秋以降の利用となりましたが、山を歩く時はもはやこの5本指ソックス無しでは考えられません。
下山後の足の匂い解消にもなるので非常におすすめです。
4.レビュー/ザックとその他装備
1泊2日くらいまで対応してくれるミレーの定番ザックです。
ザックにはいろいろな種類がありますが、もっとも基本的な機能をすべて満たし、使いやすいのは
ミレー サースフェー40、オスプレイ ストラトス38、グレゴリー ズール40
この三つなどではないかなと思います。
僕は腰ベルトのポケットに日焼け止めや常備薬、カメラのレンズキャップなどを入れるため
腰ベルトにポケットがないタイプのザックを使用していません。
また、雨蓋がついているものだと財布などの小物の収納がしやすいため、これも必須。
それらの条件を満たすザックがサースフェーやグレゴリーのザックとなります。
サースフェーは背中の部分が流行りのメッシュタイプではないため、
夏山では少し暑いのです、その代わり冬などは暖かいので、年中使えるオールマイティな
モデルということができるでしょう。
どのザックを買えばいいのかわからない!迷ったというときはとりあえず
ミレー、オスプレイ、グレゴリーから選べば失敗は少ないと思います。
テント泊縦走用のザックで最もおすすめできるザックです。
何がいいってペットボトルホルダーが本当に使いやすいというところです。
また、荷重分散やフィット感も非常によく、荷物を背負うのが非常に楽!
表銀座縦走や大雪山トムラウシ縦走などはこのザックのおかげで大分楽ができました。
決して安くはないザックですが、グレゴリーの傑作ザックだと思うので
テント泊用のザックを探している方はぜひ一度背負ってみて欲しいですね。
夏山登山のみならず、テント泊や避難小屋泊といった夜を過ごす際は必ず装備したい
ヘッドライトです、ヘッドライトの明るさはルーメンという単位ですが
できれば120ルーメン以上あると明るくていいなといった感じ。
夜に星空を撮影しに行ったり、トイレに行く際にも必要になります。
山の上では月明かり以外に光源なんてないので、避難小屋でトイレに行きたくなったら
ライトがないと悲惨な目にあいます、なので絶対にヘッドライトは常備しましょう。
ライトアートをするのにもヘッドライトが必要になります、予備の電池も忘れずに!
アマゾンの電池が安くておすすめです。
モンベル(mont-bell) テント ステラリッジテント 1型 [1人用] サンライトイエロー 1122475-SUYL
- 出版社/メーカー: モンベル(mont-bell)
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モンベルの定番テントです、非常にできがよく軽量、選んでおけば間違いなし!
山の上ではだいたいモンベルかアライテントをみることになります。
ステラリッジはメンテナンス性よし、軽量、頑丈、そこそこ安いので一番おすすめできます。
一人で使用する際、できれば2人用のテントを使用したいところです。
テント泊用の巨大なザックがテントの中で結構場所をとるので、
ゆったりとしたスペースが欲しい方は一人でも2人用を使うようにしましょう。
Platypus(プラティパス) プラティパス 2 25601
- 出版社/メーカー: Platypus(プラティパス)
- 発売日: 2011/03/08
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夏山で水を運ぶ際に一番おすすめできるのはプラティパスです。
以前は2リットルのミネラルウォーターをそのまま担いだりしていましたが
飲み終わった後に小さくならないし、ゴミが生まれるだけなのでおすすめできません。
プラティパスは口が大きく水場で水を詰め替えるのも便利ですし
飲み終わった後は小さくなるので、非常におすすめできます
夏場の水分補給にはプラティパスとナルゲンを併用するのがおすすめです。
モンベルの3シーズン用のシュラフになります、夏から秋にかけて使用する分には
非常に心強い味方となるモンベルのダウンハガー、結構小さくなりますし暖かく寝心地がいいです。
7月上旬の北アルプス大天井岳など、気温一桁くらいまで下がりますが、
僕はこの寝袋にスパッツ、ジオラインM.L.+シャミースという状態で快眠出来ました。
この辺は人によって体温や着込みが違うのでなんとも言えないのですが
寒がりな方は一段温かい#2のほうがいいかもしれません。
暑すぎても脱げばいいだけですが、寒い場合は命取りなので…、
登山では衣類を無限に着込むことはできないので心配な方は#2をおすすめです。
◼︎スリーピングパッド【モンベル U.L.コンフォートアルパインパッド150】
mont-bell(モンベル) U.L. コンフォートシステム アルパインパッド25 150 1124660 サンセットオレンジ(SSOG)
- 出版社/メーカー: mont-bell(モンベル)
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寝袋を使用する際に下に引くマットです、これがないと登山で寝ることは不可能です。
寝袋を買う際は必ずマットを一緒に買うようにしましょう。
できれば180サイズを買うことをおすすめします、僕は150サイズを利用していますが
これは枕を持っているから頭の部分はなくてもいいやということから。
でもできれば枕の部分にも枕があった欲しいのが本音なので、高くても大きいやつをおすすめ。
5.まとめ
必要最低限揃えなくてはならない装備
まず夏山登山を行う際に揃えなくてはならない装備、近所の里山でも必要になるのは下記です。
服くらいは揃えたい、そして登山靴は最低限履かないと足にはよくない。
なので本当に山を始めたいと思った時は下記のアイテムくらいから揃えて行くのが良いです。
・アンダーウェア
・ミドルレイヤー
・パンツ(ショート丈/ロング丈問わず)
・登山靴
・ザック
・コンパス/地図/ヘッドライト
絶対必要な最低限の装備にはなると思いますが、山に登るのであればこれは最低限揃えましょう。
上記のものを揃えた上で、日帰りの少し気合の入った山に行くために
・レインウェア
・フリース
・登山用靴下
・スパッツ
・ナルゲン/プラティパス
といった形に装備を整えていくのがおすすめです。
そして登山用のウェアと、簡単なギアを揃えてから宿泊用の装備を整えて行くのが良いでしょう。
GWを過ぎれば夏山シーズンがすぐそこまで迫り、様々な山が山開きを行います。
そして登山シーズンが最盛期を迎え夏は盛り上がる。
山で不快な思いをしないように済む装備があるだけで山は楽しくなります。
山頂で寒すぎないように、移動中に水の心配に悩まされないために。
寝るときのテントは何がいいのだろう?などなど……。
自分にあった装備を選び、道具を集めるのも登山の楽しさの一つだと思いますが
登山の道具を集め始めると思ったよりもお金がかかるのも困りもの。
僕もお金が有り余る生活をしているわけではないので、
装備にそこまでお金をかけることはできません。
僕がこれまで使ってきてコストパフォーマンスの良い装備を紹介してみたので
これから夏山を始めようと考えている方の参考に少しでもなれば幸いです。
夏はぜひともアルプスや北海道の山々で非日常を楽しんでもらいたいものです。
こちらの記事もぜひご覧ください