Red sugar

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【カメラ】ニコンZ7、D850ユーザーがファンミーティングで触ってみた感想

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皆さんこんにちは、D850×2台持ち登山芸人のRedsugarです、山登ってますか?

登山するときはカメラがあると幸せな気持ちになります、

特に良い景色が撮影できたときは天にも登る気分です。

 

さて、今回はニコンファンミーティング2018に行ってきました。

お目当てはニコンの新型ミラーレスカメラ「Z7」ですね。

すでにネット上にはZ7のインプレッション記事がたくさん出ていますが。

僕もZ7には期待している部分もあったのですが、いろいろ思うところもあり。

 

今回は

 ・普段D850触っている僕から見たZ7というカメラの感想

 ・Z7をレンズが出るまで買うつもりがない理由

の二つを書いていこうかなと思います。

 

 

1.結論

さて、まずはこの記事の結論から、触った感じ僕はこう思いました。

今特に高価なレンズ資産がないならZはすぐに買ってもいい。

D810やD850でシステムをそろえてる人は、

レンズが出そろってから買うかを判断したほうがいい。

……もうすっごい当たり前のこと言いました。

 

ちなみに、僕はレンズがそろったらZシステムに移行する予定です。

使いたい20㎜の大口径単焦点があるので、僕にはニコン以外選択肢はない。

(キヤノンからフィルター装着可能な20㎜f/1.8が出たら考えるけど)

 


 

■2018年はレンズがそろわない

Z7ですがニコン初のミラーレスとしてニコンユーザーは沸き立つ方もいるのですが、

システムとして2018年の間には3本のレンズしか販売されません。

そして、ボディ側はD810/D850クラスのマシンと比べると劇的に優れている部分は少なく

撮れるものレベルが劇的に変わるかと言われれば「?」が付きます。

なので、レンズがない方はZが販売されたらすぐに買えばいいけど、

Fマウントからの乗り換えを考えている方は待ったほうがいいかなと思いました。

 


 

■Zマウントは光学性能(レンズ)に特徴のあるシステム

ニコン自身も言っていますが、Zシリーズは光学性能の高いS-lineのレンズで最高性能を

発揮するように設計されているシステムです。

マウントアダプタでFマウントが使えるとしても

 ・AF-S 14-24mmf/2.8Gをアダプタ経由でつけたZ7

 ・Nikkor Z 14-24f/2.8SをつけたZ7

ならZマウントで設計された後者のほうが確実に描写性能が高いことでしょう。

AF-S14-24㎜をつけるのであればD850というFマウント機を使うのが一番です。


  

■ボディの性能はD850からすると優れている部分が少ない

D850を利用している僕からすると、初値がD850よりも5万円ほど高いのに

メモリスロットが1つ少ないというのはショックでした。

D850に対して優れているのはEXPEEDが新しいこと、240gほど軽い。

それ以外はD850と違和感ない使い心地でした。

D850相当の使い心地というのは結構すごくて、D750やD610、D7500といった

下位機種からZ7にアップグレードする分にはかなり差を感じれると思います。

 


 

■広角レンズが揃わないと……

僕は登山での撮影において広角の14-24㎜と20㎜単焦点をめちゃくちゃ使うので

この辺の焦点距離がそろうまではD850を使い続けたほうがいいと判断しています。

なのでロードマップ上は2019年にそれらのレンズが登場する予定なので

Z7に移行するのは2019年以降のこととなりそうです。

 


 

最初に結論を書くと上記の理由があるので。

D850でシステムを組んでしまっている人は焦ってZを買う必要はないかなと思います。

 

2.ニコンファンミーティング2018に行ってきた

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さて、ちょろっとニコンファンミーティングを見てきたので、

Z7の感想を書いていきたいと思います。

会場は渋谷だったのですが、大変盛況な盛り上がりを見せていました。

会場の年齢層が平均をとると45歳よりも上になりそうな感じで驚きましたが……

 

ニコンファン版コミケ会場だなここといった感じの人種を盛り上がってました。

 

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会場レポートはいろんなメディアに出ていると思うので控えます。

入るとこんな感じにレンズがずらーっと……、ニコンは光学(レンズ)の会社と

言わんばかりのラインナップが並んでしました。

 

Zシリーズもボディよりも今後のレンズシステムにご期待くださいというものだと思うけど

いまいち宣伝の仕方が悪く、ボディ性能にばかりみんなの目が行くのがかわいそうですね。

 

 会場ではZ7を触るまで、企画部長的な方の講演を聞いていました

僕がニッコールって言ったら「S」って言ってください、いきますよ……といった感じの

若干宗教っぽいオープニングから話が始まったのがとても印象的でした。

 

内容はすでにZの特徴で言われているフランジバック16㎜、マウント径55ミリによる

レンズの高性能化、他社に比べるとそこの違いで写真をよくする。

ファインダーが非常に見やすく、他社に比べて自然。

といった部分が印象に残りました、確かにファインダーは見やすかった。

 

3.Z7を触ってみる

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1時間ほど並んでZ7を触ってきました、通されたブースでは目の前の置物で

Z7を試してくださいというものでしたが、正直これでは性能はわかるわけない。

 

僕が通されたのはZ7+Nikkor Z 35mmf/1.8という組み合わせのものでした。

まず最初に思ったのは「Nikkor Z 35mmf/1.8」が意外にでかい、でも軽い。

レンズを外した感じ18‐35㎜や20㎜f/1.8みたいな見た目の印象と軽さに差があるレンズでした。

 

Z7はグリップがよく、D850やD750のようで非常に握りやすいですね。

裏面を見た感じ接点がないとのことですが、この辺はどうなるんでしょうね?

 

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メモリースロットは1つです……、予備SD欲しかったなぁ……。

登山で3日とか縦走すると128GBのXQDでも使い切る場合があります、

D850だとそういう時にSDを使ったりできるので安心だったのですが……。

 

XQDが一つだと予備のXQDを考える必要性が出てきて、

メディア代が嵩みそうなのが非常につらいところですね。

 

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バッテリーはD750/D810/D850と使っていれば見慣れている形のやつ。

正直これが出てきたときは安心しました。

ただし、古いものはUSBチャージに適合していないから使えないとか……。

 

D850用に持ってる予備バッテリー2本が買って1年せずに旧型になった瞬間です。

 

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これはいいなと思ったのはチルト。

D750/D850のチルトに比べると画面が本体から離れるため、

煽りで撮影するときとかは非常に助かりそうだなと思いました。

 

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D850だと画面が本体からいまいち離れ切っていないから、

接眼部分で液晶の一部が見えなくなったりするんですよね、Z7はその辺が改良されていました。

 

また、のぞいてみた感じファインダーは他社ミラーレスよりも断然見やすいです。

液晶画面を見ているっていう感じがかなり薄いファインダーだと思います。

光がにじんだ感じがほとんどなく、非常に自然に見えるファインダーでした。

 

4.Z7で撮ってみる

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目の前の置物を撮影するしかないのですが、この状況絞ってもしょうがないので

とりあえずf/1.8開放で撮影して、解放状態でピント面がどれくらい解像しているのか

その辺くらいしか見ようがありませんでした……。

画面端までくっきりでしょって言われても、それを確認できる被写体がないよ……。

 

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上記の写真の原寸でピントの合わさっている部分を拡大してみました。

ピント面の解像は解放状態でもちゃんとしてますね。

 

何枚か撮影していた思いましたが

S-LineはAF-S 28㎜f/1.4Eみたいなレンズが標準クオリティという印象を受けました。

 

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お次は絵の具部分にピントを合わせてみます、このカメラとレンズ夏に貸してくれてれば

悪沢岳中岳避難小屋から蝙蝠尾根撮影して「めちゃくちゃ樹林と岩解像してる」とか

撮影したのになーなどと考えながら黙々と試し撮りしてみます。

 

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こちらもピント面の解像力は高いなーと思いました、単焦点だから当たり前だけど。

性能的にはAF-Sシリーズの最新の単焦点である24㎜f/1.8、20㎜f/1.8、28㎜f/1.4のような

解像力を重視しながらも流れるようなボケも担保するタイプのレンズに思えました。

 

レンズにはとても期待ができると思うで、

ぜひ最高の20㎜f/1.8や14-30f/4を出してほしいですね。

 

というわけで数は少ないのですが試し撮りでした……。

正直あのブースでは何かをつかもうにも難しいところがありました。

 

5.D850と単焦点を合わた作例

さて、ここから先は新しくなったZマウントによって、

光学性能的に劣ると言われてる感じのFマウント、

D850の作例を見ていきましょう。(センサーの性能はどちらも同じはず)

Z7の作例が各サイトに出ていると思うので、ネイチャー系のものがあれば

是非下記の写真と比較してみるといいかもしれません。

 

D850で広角の環境をそろえた僕がなんで「レンズないからZ7買わない」といってるか

その理由がお分かりいただけると幸いです、だって解像力が2倍になるわけじゃ……。

 

ちなみにすべて原寸でアップしてあるので、D850と組み合わされたレンズで

どれくらいの解像力が出るのかをお楽しみいただけます。

Z7はこれ以上の解像力がでるって俺は信じてる。

 

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D850+AF-S Nikkor28mmf/1.4E ss1/500 f/11 iso64

冬の安達太良山、爆裂火口。

 

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D850+AF-S Nikkor28mmf/1.4E ss1/400 f/9 iso64

冬の安達太良山、沼尻方面。

雪のディテールが結構出ていると思います。

 

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D850+AF-S Nikkor20mmf/1.8G ss1/250 f/11 iso64

木曽駒ヶ岳、千畳敷カールの冬。

Sラインのレンズでも光芒はFマウントレンズと同じく美しいウニ型だとか。

 

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D850+AF-S Nikkor28mmf/1.4E ss1/320 f/8 iso64

悪沢岳中岳避難小屋から、三伏峠方面を見る、樹林の解像力はまずまず。

 

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D850+AF-S Nikkor28mmf/1.4E ss1/250 f/8 iso100

赤石岳と荒川小屋を望む、樹林の解像ってレンズの実力を試すにはちょうどいいです。

Z7で似たようなショットがあればぜひ見比べたい!!!

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D850+AF-S Nikkor58mmf/1.4G ss0.8 f/16 isoL0.3

大杉谷の滝、岩肌の解像力は比較対象として参考になりそう。

 

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D850+AF-S Nikkor28mmf/1.4E ss1/320 f/7.1 iso64

白馬鑓から杓子岳と白馬岳を望む、杓子岳の斜面は細かい岩の積層で

カメラとレンズの性能を非常に試される対象です、28㎜f/1.4の力が試される。

 

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D850+AF-S Nikkor28mmf/1.4E ss1/320 f/8 iso64

上の写真の時刻違いです、太陽が上がってきたためより杓子岳が鮮明になりました。

 

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D850+AF-S Nikkor20mmf/1.8G ss1/160 f/9 iso100

岩手山山頂の落日、20㎜f/1.8も非常に解像力が高いレンズです。

だからこそZ20㎜f/1.8には期待しかないのです。

 

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D850+AF-S Nikkor20mmf/1.8G ss1/160 f/11 iso160

蔵王山のパノラマは20㎜を使用して作成しました、隅々までがっちりと解像仕切る

原寸で見てひとりでニヤニヤできる楽しみがあるって素晴らしいです。

 

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D850+AF-S Nikkor20mmf/1.8G ss1/20 f/10 iso64

白馬岳山頂より大池方面の稜線、残雪の模様とかが解像力の指針かと思います。

雑なレンズだときれいに出ません。

 

6.まとめ

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さて、長々と話してきましたが、やはり僕としては。

Zシステムは専用の高性能レンズによってはじめてその最高性能を引き出せるシステム

だと思いますので、僕はZ7は欲しいレンズがそろってから買おうかと思います。

 

D850でシステムを組んでしまった方は、欲しいレンズが出るまでは

無理してZに移行する必要はないかなと僕は思いました。

 

Z7は現在店頭予約価格40万円、安くはない買い物です。

この記事がFマウントでシステムを組んでして、Z7を買うか悩んでいる方の

移行する際の考え方の参考になれば幸いです。